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MECHANIC 機体情報

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バルクアームα BULKARM α

機体解説

ヘキサグラムの出現後、世界は大きく変貌した。僅かに残った地下燃料資源はあっさりと放棄され、ジェネレーターシャフトと結晶炉の建設事業が新たな戦争の火種にとってかわった。世界は再生に向けた再編を志向し、その大いなるうねりに翻弄された産業機械も姿を変えていく。既存の動力機関が次々とヘキサグラムに置き換えられていき、ヘキサギアも新たな汎用工業規格として浸透していった。
バルクアームはそういった過渡期に登場した、第二世代型のヘキサギアである。
二足歩行型重機の概念自体は以前から存在し、主力戦車の小型版として装甲や火砲を備えるものも数多く作られた。バルクアーム系列はその基本的な構造をヘキサギア規格で統一することで氾濫する機種の収斂に成功、第二世代型ヘキサギアを代表する機体となった。
このとき登場した機体には、後の多くのバリエーションの元となるαの名が与えられた。

バルクアームαは製造・整備拠点が世界各地に委託建設され、やがてそれらの施設そのものが争奪の対象と見做されるようになると、製造情報の流出と拡散が始まった。皮肉なことに、それが今でも世界中で運用され続けている要因の一つである。
もう一つの要因は、操縦殻を中心に堅牢な装甲が施されている点にある。第三世代型ヘキサギアがゾアテックス運用を前提に軽装甲化の傾向にあるのに対し、防御力を重視したバルクアームαは防御戦闘に威力を発揮した。現在においてもMSG、リバティー・アライアンス、各地の武装勢力ともに拠点防衛・警備に同機体を多用している。
しかしバルクアーム系列は大型の機体サイズや重装甲が製造コストの高騰を招き、新規の製造ラインはゾアテックスを備えた機動性重視の第三世代へと移行していく。

バルクアームαは世界のおおよそ殆どの戦場に適応し、ユニット一つとっても多くの用途を見いだせる高度な汎用性を持つに至った。これはヘキサギアという工業規格の理念を体現したものであった。装備の追加や換装についても同様で、配備先の部隊装備に浸透して瞬く間に取り込んでいった。ジェネレーターシャフトの稼働以降、人工知能SANATの統合運用やKARMA搭載型が出現すると、この傾向はますます加速していく。
しかし、いずれの陣営においても本機体にゾアテックスを実装することは決してなかった。これはバルクアームにおいてSANATやKARMAがゾアテックスを認証せず、何度試行しても障害要因として弾かれるからだという。しかし不確実な情報であるが、ある小規模な武装勢力がオフライン環境の旧型バルクアームαを改造してゾアテックスを強引に発動させたという。一説によるとその際、予期せぬ事故が発生して都市の一区画が壊滅したと言われるが、実際に何が起きていたのかは不明である。リバティー・アライアンス特殊部隊の緊急展開や、MSGヴァリアントフォースにも対応する動きが見られたなど噂は枚挙に暇がないが、公式な記録には存在しない。

武装

 

操縦殻

機体中最も堅牢な装甲が施されている部位である。半密閉式となっており機内環境を調節する機能までは持たないが、一般的なアーマータイプを着用しても搭乗可能な容積はあるため、汚染環境下の活動でもあまり問題視されることはない。また、着座式の操縦席は跨乗式と比べて長時間の操縦に適しており、防衛戦など長期化しやすい任務には好都合であった。これはゾアテックスを含めた設計思想の違いであり、世代間の技術的進展が必ずしも評価とは直結しない好例と言える。
操縦殻内部に配置された様々なインターフェイス類は後にポーンなどのアーマータイプ側に引き継がれ、第三世代ヘキサギアでは限定的なものになっている。

120mm砲

バルクアームαの左腕に標準装備される砲煩兵器である。腕部に直接接合して使用され、砲架の機能の多くを腕部に依存することで小型軽量化を実現した。
射撃時の反動の少ない一種の低圧砲であり、使用できる弾種は榴弾や成形炸薬弾から装弾筒付翼安定徹甲弾まで多岐に渡る。これはブロックバスターの装備する電磁投射砲ほどの高初速や高貫徹力は持たないが、砲弾自体が潤沢で調達がし易く、戦場で使い勝手の良い弾種が揃っている。
移動時は分解し、機体後部のラック(ドッキングハンガー)に懸架することができる。

アイアンフィスト

打撃格闘を前提とした装甲マニピュレータ。重機としてはグラップルの機能を備えた小型ドーザーブレードに相当する。腕部の先端に装備され、ごく簡単な資材の保持などもこなすが、主な使用目的は障害物の撤去や至近距離での格闘戦である。
内部にはより繊細な動作を行うマニピュレータを備えており、ヘキサグラム規格に対応していない様々な兵装を保持できる。

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