SPEC

機体解説

全身に黄金色の装飾を施し、火器の類を一切装備せず、杖とも槍とも形容詞しがたい近接武器一振りを手にした特異な「バルクアーム」と思しき機体の噂がある。
「バルクアーム」に魅せられるガバナーはその初期型から先々の発展型に至るまで絶えることはなく、戦場のみならず時として競技目的としておよそ実践における兵器としてのベストプラクティスからはかけ離れたカスタム機さえもが数多生まれたことは多くの者の知るところだ。
しかし余程の悪趣味な道楽の果てとも聞こえる"それ"は戦場での目撃談として語られ、目撃者はみな滑稽さより強烈な異常性…遥か昔に消え失せた古代信仰にも似た狂気と畏怖を覚えたという。
ある噂においてはMSG社が一部のヘテロドックスを動員してその消息を追い続けているとも、何処か胡乱な団体による技術試験機であるとも云われるが、それらすらも何らかのカバーストーリーではないかと語る者も少なくはない。

霧のように戦場に現れては、およそ一般的な二世代型のヘキサギアとは思えない動きを見せ、あたかも精気を吸い取るかのように対象を無力化するとも噂されるその機体。
"それ"の噂は「死者を導く者(アンダーテイカー)」の通称を以て広まり、
いつしか"それ"によって自身すら狂気に堕ちたガバナーの噂すらも立つようになった。

「死者を導く者」が何のために戦場に現れ、対峙した者をどこへ導くのか。
あるいはその答えを知るには"それ"は何者でもなさすぎるのかもしれない。

BATTLE POINT

作品応募動機／作品に対するコメント

"ジャッカル"というペットネームを聞いてから文字通りジャッカルをモチーフとしたなにかを作りたいとは思っていたので、エジプト神話の冥道の案内人にしてミイラ職人・アヌビスをイメージに置いています。
とは言え今回も例によってほぼ成形色縛りで作っており、色々考えた末にボディ構造もほとんど製品のまま使ってます。
なるべくポン付けの装飾でも「っぽさ」を出すには…とゴールドの成形色のアイテムを漁ったり、ガバナーはどうするか？となった時に最も公式の見た目のままミイラっぽいガバナーを充てがったり等しているうちに、制作カロリーに対して解説だけはいやに胡散臭くて仰々しいシロモノが出来上がりました。