SPEC

機体解説

「『個を捨て全に尽くせ』と言った全＝大人はボクを捨てた」。

　ゾアントロプスフリークの一人と思われるガバナーであるが、遭遇した者は一様に「正真正銘の第二のゾアントロプス」と語っている存在。
　リバティー・アライアンス(LA)にもMSGヴァリアントフォース(VF)にも与せず無差別に破壊と殺戮を尽くし、しかして奇妙な事にヘキサグラムや何らかの資材を簒奪した形跡が全くなく、目的は不明である。「まるで“人類種”を傷付けられればそれでいいかのよう」と語る証言も存在する。

　ノンオプションで高速飛行・滞空する様が幾度も確認されており、背部の装置がヘキサグラムエレメントを配合した“準ヘキサグラム”である飛行装置「エレメントフェザー」である可能性が指摘されている。
　オーバー・ブレードと「本人が称した」、規格外兵器レイブレードと同等の攻撃力を発揮したとする証言も残されている。
　獣性についても高いとみられているが、飽くまでヒト型機体である事は一目瞭然である。如何にしてゾアテックスをヒト型に付与したか、またそれを成すには相応の技術力や資金、KARMA型AIが必要となる筈であるが、行動目的と併せ背後関係についても不明瞭なままである。ヘキサグラムすら奪わないのは独自の結晶炉を有している為、とする説まである。KARMA型AIのネットワークを介し戦場へ現れるものと思われるが、目的が非常に不明確、かつその被害がLA・VF・ヘテロドックスいずれにとっても決して小さからぬレベルになりつつあるところから、ゾアントロプス・レーヴェ共々強大な危険因子の一つとされ始めている。

“発言記録”が残されており、変声器を通しているがその声は女性と思われるという。特に、「ヒトを憎んでいるかのよう」に印象付けているのは、“彼女”の次のコメントである。
「ボクは馬鹿なヒトの相手して馬鹿を見続けた。馬鹿らしい事この上ない」

　但し明らかに非戦闘員と見做せる者を攻撃した事実は無く、LA所属のある女性ガバナーはこう述べている。
「あの娘は憎しみと慈悲の間で苦しんでいる。何とかヒトの側へ繋ぎ留めないと」。
しかし如何にすればそれが為せるのかは、判明していない。

BATTLE POINT

作品応募動機／作品に対するコメント

　動機……他のみなさんが何を思いこれからどんなものを創造し続けようと、決して負けることのない“強敵”を投じたくなったのでしょう。

　オーバー・ブレードエフェクトは自作品です。