
オルタナティブ ハードシェル ALTERNATIVE HARDSHELL

機体解説
ハードシェルは軍産複合体MSGによって開発された小型無人ヘキサギアである。
独立した制御装置を機体内部に持たず管制母機となるヘキサギアを介して遠隔制御される点はオルタナティブの例に漏れないが、“掘削作業用”という機体特性に基づくシステムコンバートの実装が本機最大の特色となっている。各部の作動肢は、岩石の破砕を担う「甲殻類形態」では2対の歩脚と1対の鋏脚として、礫や土砂の廃土を主目的とする「ローバー形態」では作業用マニピュレーターと可動式装輪機構として機能し、母機ヘキサギアの武装及び追加装甲となる「クロー形態」ではそれぞれが格闘用の構造物として扱われる。
開発時期は比較的新しいものの、地下の坑道で碑晶質をはじめとしたレアメタルの採掘を主任務とする事から機動性よりは出力と強度を重視した設計となっており、全体に採用された第二世代ヘキサギア準拠の構造はその名が示す通りの頑強さを誇る。
必要最低限の運動性しか持たず火器の類は一切装備せず、センサー類に関しても地中レーダー探査にそのリソ-スの多くを割いているため単体での戦闘能力は皆無に等しい。 しかし、いかに彼らが常に掘り出したばかりの“財宝”と共にあるとはいえ略奪の為にその“作業現場”へと足を踏み入れる行為は可能な限り避けるべき愚行である。
光の届かない閉鎖空間で床から天井までを埋め尽くす、極めて頑丈な無数の“手”によって躯体を末端部から少しずつ千切り取られ続ける責め苦を味わいたくないのであれば。
武器解説
展開式岩盤掘削機
鋏脚を構成する部位に装備された掘削用装備。一基当たり三か所の関節とドリルヘッドが搭載されており、掘削する地形に応じて配置を変更する事で効率的な掘削を行う。また、掘り出した岩塊に対してはアームを展開し、全周から包み込むようにして小さく細断する。当然ながら、彼らの坑道に侵入を試みるはまずこの行動による脚部の破損を注意すべきである。
尾部廃土装置
掘削物を機体後方へ送るためのローラー構造を備えた尾部は掘削地点から集積地点までの距離に応じてユニット増設による延長が可能となっている。