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MECHANIC 機体情報

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オルタナティブ スニークサイト ALTERNATIVE SNEAK SIGHT

機体解説

「スニークサイト」はアースクライン・バイオメカニクス社が開発し、同社に委託された工廠によって生産された偵察任務特化型ヘキサギアである。

索敵、通信及び隠密性に特化したドローンという開発思想から静粛性を優先し、羽ばたきと滑空によって飛行するオーニソプター方式が採られ、躯体には第三世代ヘキサギアに見られるヘキサグラムを変異させた人工筋肉を採用する事で各駆動部は“非機械的”なしなやかさを持っている。加えて、風切り羽の部分は非常に鋭利な形状となっており高速飛行や急降下の運動エネルギーを加算したそれはブレードといっても差し支えない殺傷力を誇る。

反面、装甲は軽量化を重視して比較的軽装甲とされる“エクスアーマータイプ”と比しても薄く、被弾を許せばガバナー用の銃火器でも致命傷となりうるが、ウインドフォールには及ばずとも一般的なフライングドローンを凌駕する最高到達速度と風に舞う木の葉の様な軽快なマニューバは地上からの撃墜を非常に困難なものとしている。

しかしながら、本機最大の特徴は自機内にKARMAの筐体を格納しないという着想にある。

機体制御はスニークサイト自身が構築する通信網を介して管制母機となるヘキサギアに搭載されたKARMAが遠隔で担い、複数機を相互に中継機としたデータリンクを用いる事で広範囲の立体的な走査や哨戒、または通常では考えられない敵性地域深部への隠密浸透を実現している。また、極短時間ではあるがアーマータイプのフライトユニットとしても使用することが出来るため、現地で収集した情報に合わせて速やかに兵力を移動、分離後は再び索敵に使用するなど、管制母機のガバナーは戦場をあたかもチェス盤のごとく俯瞰する感覚を味わうという。この遠隔管制はKARMAが搭載されたヘキサギアであれば世代を問わず可能だが、母機自身にゾアテックスが不要となる旧世代機ではKARMAのメモリ容量の余裕に比例して同時運用限度数が増加するという特性を持つ。その特殊な運用形態ゆえに遠隔管制されるスニークサイトにゾアテックスが発現する事はないが、例えば損傷した第三世代ヘキサギアから取り出したKARMAを本機に直接搭載した場合などはその限りではなく、機体の一時的な「代替品」として使用されるケースも見られる。

“狩猟”とも表せる行動を主任務とするエクスアーマータイプ:ケツァールとの連携では単なる偵察機や通信手段の域を超えてあたかも古の鷹匠のように自在に使役され、時として自身の放つ矢を確実なものとする為の“囮”として扱う事すらあるという。

視界の隅をかすめて揺れる黒い影と赤い眼光は、それを目にした者に静かな、しかし確実な死をもたらす“凶鳥の眷属”として畏怖されている。

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