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MECHANIC 機体情報

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ハイドストーム HIDESTORM

機体解説

リバティー・アライアンスに同調するある臨海工業地帯が突如、正体不明のヘキサギアの急襲を受けた。あらゆる警戒網に一切感知されることなく都市中枢区に突然現れたそれは、中空を浮遊し8本の長い腕を蠢かせて瞬く間に重要管理施設内に侵入、人工知能KARMAの筐体を破壊して都市の制御を奪い去った。
後に脱出に成功した人々によって、断片的な情報がリバティー・アライアンスの情報機関にもたらされる。分析の結果は驚くべきものであった。襲撃を行ったこの機体は、半世紀以上前に研究されていた作業用無人宇宙機の成れの果てだというのである。ジェネレーターシャフトを含む宇宙開拓事業のために計画され、宇宙空間での長時間の建設や整備作業を効率よく行うために集合的な自律運用を目指した機体である。細長いフレームに長大なテンタクルアームとそれらを支える結合部を備えた海洋生物のような姿は、世界の混迷が深まっていく中で人々の記憶からは長い間忘れ去られていた。
しかし一方で、今回現れた機体には最先端のヘキサギアに特有の仕様も随所に見られ、現行機種と同等の互換性を高確率で有すると推測された。空中を浮遊するように移動する技術にはリフターを使用しており、更にテンタクルアームの有機的な挙動はゾアテックスによって制御されている可能性も示された。ただしアームのみならず中枢フレームまでもが常時名状しがたい挙動を見せており、リバティー・アライアンスで採用されているゾアテックスとはどこか異質である可能性が報告されている。技術研究部門に設置された人工知能KARMAも、映像から判別した幾つかの特徴から同様の推論に達した。
この忘れられた宇宙機が半世紀も経って現れたことに、人々は驚愕した。

続く偵察と調査でこの急襲は港湾部の海面下隧道から都市内の古い暗渠に侵入としたものと特定、同機の活動範囲は海中にまで及ぶことが確認された。
後に撃破された残骸や作戦行動中の資料を見る限り、ハイドストームは電子戦機と結論づけられる。戦域に密かに潜伏し、電子情報の収集、通信妨害、情報操作を行い、友軍へ電子支援を提供する。水中での巡行に適応した形態も存在し、ヴァリアントフォース特殊部隊の潜水任務にも参加が確認されている。
ハイドストームは通常、ペアリングした一機のドロイドと連結した形態で運用されるが、機体制御は相互に一体化させている。陣営を問わずパラポーンや各種アーマータイプ、ヘキサギアや都市そのものとも連結接続し電子的に干渉する。
MSGの生み出した中でも特に異形の機械の一つであるが、ヴァリアントフォースからは独立した指揮系統に属しており、人工知能SANATの直下に位置するものと推測されている。
突出した火力も防御力も持たないが、たった一機でも一帯の危険度が上昇する存在としてリバティー・アライアンスには警戒されている。

武装

テンタクルアーム

多関節型の作業肢。ハイドストームはヘキサギア規格と組み合わせることで高い拡張性を実現している。柔軟性に富んだこの作業肢はある程度の伸縮性を持ち、対象を自在に絡め捕る。先端部にVICブレードとマシンガンを選択装備するが、他にも様々な機材を装備することができる。

VICブレード(バイラル・インフェクション・クリスタルブレード)

テンタクルアーム先端に取り付けられたブレード状の特殊な装備。電子的な記憶媒体の機能を持つ特殊な結晶体であり、内部に無数の攻撃型ソフトウェアを格納している。
物理的な強制侵襲端子として機能し、対象の外装を突破して末梢制御系の一部にでも接触すれば深刻な情報汚染を引き起こす。この攻撃は瞬間的に中枢制御まで圧迫し人工知能KARMAであっても多大な負荷によってその機能の大部分が不全状態となる。
その間、対象は制御をハイドストームに奪取される。即時の離脱に成功しても機能不全は継続し、またこの状態が長く続くと解放後も修復不可能な障害が残る事もある。
胴部上面も同様の素材で構成されているが、こちらは主にハイドストームの情報処理能力を増強する領域と推測される。

ドロイド

自走式自律情報端末機。ハイドストームが現在の姿になってから追加された装備であり、機能を局限した代わりにパラポーンよりも小型化している。一対の簡易な作業肢を持つが、これが歩行脚を兼ねるため単独での物理作業性は低い。
ハイドストームを構成する一部分であるが独立した存在でもあり、パラポーンやアーマータイプにも取りついてその行動を支援し時に支配する。

マシンガン

テンタクルアームの先端に装備される水中発射可能な速射銃。長い矢状の専用弾を使用し、装薬で撃発する従来型の火器である。弾体が重い為に近距離での衝撃力は高いが初速は遅く射程は短い。その為、主に閉鎖空間での掃射や近接防御に用いられる。
複合型の照準器を固定装備しており、これもハイドストームの外部感覚器として機能している。

ウォータージェットミサイル

高性能爆薬弾頭を搭載した魚雷である。この種の水中兵器としては非常に小型の部類に属し、射程距離・破壊力も極めて小さいが、隠密行動を原則とするハイドストームには適切な装備選択とみられている。封鎖された侵入経路の爆破啓開などに使用されることが多く、弾頭部を電子戦ポッドやデコイに換装したものもある。水中作戦を想定しない場合には、この位置にはケース収納された通常のミサイルなどを装備している。

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