ハイトレーガー HIGHTRAGER
機体解説
多脚型運搬車両「ハイトレーガー」は傑作第二世代ヘキサギア「スケアクロウ」のコンポーネントを流用しマクスウェルギアーズが開発と製造を行ったヘキサギアである。
大型コンテナなどの積載運搬に特化し、車両形態での運用に主眼を置いた設計がなされているが、不整地踏破の為の疑似四足歩行形態も有している。この“可変機構と四足による歩行”という特徴からしばしば第三世代と混同されがちだが、本機におけるそれは機械的な姿勢の変更を目的とした「静歩行」と走行装置の併用に留まっており、機体制御もこの時期最も普及していたG2AIである事からあくまで第二世代として分類されている。
各形態は、前後の脚部パーツが装甲部分で水平に連結された状態を「フラットモード」、前後のパーツ連結を解除し多脚となった状態を「ポリポッドモード」とそれぞれ呼称されている。両形態ともに主目的は貨物の運搬であるが、使用する地形に合わせて適宜選択、運用される。大重量と複雑な地形に対応した脚部フレームの構成はどちらかというと建設重機に近く、構造強度としては一般的な戦闘用ヘキサギアよりも強靱でありユニット単位にもその特性が表れている。
また、前脚にはサブアーム、後脚には収納スペースが設置されており、随伴歩兵、作業員の為の武器・弾薬・工具もしくは大口径のアンチマテリアルライフルを分解収納することができ、車体中央の操縦席を格納し無人車輛としても使用可能など、運用面でも柔軟な設計がなされているため、軍事基地、工業地帯のみならず都市間の物資流通を生業とするガバナーにも広く普及しており他のヘキサギアと同様にその導入地域や搭乗するガバナーによって多くのバリエーションが産み出されている。
戦場へ導入される際は大量のヘキサグラムストレージや各種弾薬、時には予備のヘキサギアそのものを運搬し戦闘部隊に同行するが、その堅牢な構造に加え可搬重量の高さから迫撃砲や榴弾砲を自走化する為の車体にも転用されている。特にバルクアームαの上部構造を接続し重火器類を搭載すれば強力な移動火点として使用できるため軍産複合体MSGをはじめ、各勢力に置いて現在でも運用され続けている。
搭載武器
- アンチマテリアルライフル
アンチマテリアルライフル
機関砲クラスの弾薬を使用する大口径の大型銃。有効射程は2000m以上あり、歩兵が装備する火器の中では最長の部類に入る。第三世代ヘキサギア程度の装甲なら易々と貫通可能で、遮蔽物に身を潜めた兵士にとっても大きな脅威となる一方で、銃器としては非常に重く、またそれ以上に反動も大きい為サブアームの補助や設置による支持射撃が推奨されている。しかし、車体そのものの暴露面積に対しては火力が低いと言わざるを得ず、有効な局面は限られており、自衛のための最終手段として使用される場合が殆どであった。
余談ではあるが、後日この構成のバランスを見直し結実した装備がアーマータイプ:ナイトに見られるサブアームシステムである。