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ジェットポッド【ヘキサギア ブースターパック005】 JET POD for BULKARM α【HEXA GEAR BOOSTER PACK005】

設定解説

エアマニューバスラスター

軍産複合体MSGが開発、運用した空中機動作戦 用オプションユニット群の呼称。
エアマニューバスラスター自体は単独で完結しヘキサグラム規格による高い汎用性も備えていることから幅広いヘキサギアへの装備例が見られたが、そもそもが重装甲を旨とするバルクアームに空中機動力の付与を目的として性急に模索されたため、大推力に物を言わせたいささか粗削りなユニットであった。
特に鈍重なバルクアームαには専用の増加装甲や主翼ユニットが用意されたフルカスタマイズのモデル「バルクアーム・SD(スカイダイバー)」も存在し、エアリアルファイター「ウッドペッカー」と同時協働展開を期待されたがこちらの生産は極少数に留まっている。

これは費用対効果を危惧する軍産複合体MSGの上層部によりプロジェクトが一時凍結されたことに起因する。
そして凍結中に“KARMA”や“ゾアテックス”というヘキサギアの新たな要素、技術革新によってさらに小型化が進んだユニットのシナジーによって誕生したブロックバスターや後のアグニレイジなど飛行能力を持つ第三世代ヘキサギアへと時代が移り変わったためである。しかし戦場のメインストリームから姿を消す一方で第三世代隆盛の時代においてもこのエアマニューバスラスターの「プロトタイプ」というべき品はアンダーグラウンドマーケットで流通を続けている。

ジェットポッド

長距離飛行を目的にエアマニューバスラスターを中心として構成されたガバナー用の簡易航空機。航空機と呼ぶにはあまりにも野蛮なこの機体はヘキサギアの“汎用性の高さ”を言い訳にした飛行機の出来損ないと呼ばれている。開発企業からは“失われた大空へのチケット”として大きく喧伝されたが、一説には推力にものを言わせ「主翼が無くても飛んだ」と言われ、バルクアームαすら飛翔させる性能を持ったエアマニューバスラスターのデモンストレーションこそが本来の目的でこの形態で売り込むつもりはなかったのではないかという声も出るくらいであった。
同機のコックピットは従来の航空機に比べると非常に簡素であり、搭乗者は相応の装備品着用が推奨されている。これはすでにアーマータイプの前身であるターボプロテクターの運用が始まっていたことから新しい時代への適合を見越してのものだったかもしれない。
機体内部には小型の動力付きグライダーが折りたたんで収納されており、これがジェットポッド自体の操縦装置を兼ねていた。グライダーの機能はすべて生きており、機体から取り出して組み立てれば単独で飛行することが可能であったという。

ロストプラン:バルクアーム・SD(スカイダイバー)

バルクアームαをエアリアルファイター「ウッドペッカー」と同時協働展開できるようにするべくエアマニューバスラスター及び専用の増加装甲や主翼ユニットまで搭載したフルカスタマイズモデル。脚部には大型のホイールユニットを装着しており、地上ではスラスターの推力を上乗せした高速前進を可能とした。

開発の目的は高速化していく戦場にバルクアームαを適合させ、時代遅れ と呼ばれた当時のバルクアーム系列を再度戦力として迎えるというものだった。
本機を担当する技術者は、このバルクアーム・SDをベースに新たなバルクアームのフォーマット、すなわちバルクアームγ(ガンマ)を 夢見て情熱を注いできた。
飛行能力の獲得によってバルクアーム系列の有用性を再度証明したかったのだ。
バルクアーム・SDの製造数はけっして多くはなく試作機がいくつか実験部隊に配備されたのみだったが、突如空から現れるこの部隊は多くの仲間の窮地を救い、徐々にその有用性を証明していった。
いつの時代も情熱こそが世界を変えるという事実は変わらない。

一方でエアマニューバスラスター自体の性能は高く評価されたものの、運用全体にかかるコストの高さが問題視されていた。
「スティールレイン程ではないにしても、これほどのコストをかけてまでバルクアームを空に上げる必要はない」という判断により最終的に計画は廃案 。件の技術者は夢ついえ閑職へと追いやられた。

その後、技術革新”により小型化されたスラスター群は軽量な第三世代ヘキサギアに最適な出力・効率に調整がなされるようになり、機動力で劣る重量級のバルクアームαはあらゆる面で“デッドウェイト”としか見られなかったのである。

しかしながら空を飛ぶ戦車のごとく活躍したバルクアームαの姿は一部に熱狂的なファンを生み出したのは言うまでもなく、バルクアームγを夢見た男の魂は次の世代へと必ずや受け継がれるだろう。

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