設定解説

称号「イグナイト」
それはヘキサギアを用いた戦闘技術を特に認められた情報体、またはSANATにより編成される特別な部隊に与えられる。
汎用歩兵型であるセンチネルに対し、第三世代ヘキサギアの搭乗により特化した騎兵型の機体となったイグナイトは、ベース機体となったパラポーン・センチネルと多くの機能を共通化されているものの、搭乗機体のゾアテックス発現を十全に活用するために高品質な部品や素材を優先的に供給されている。また対ヘキサギア戦闘に特化した強化装備「スタニングランス」「アタックバックラー」を得たことで単独での戦闘能力が大幅に強化されている。

演算能力が強化された頭部はヘキサギアのセンサー情報と連接したより高度な情報処理を可能とし、センチネル以上の広範囲の索敵能力を誇る。
搭乗機体の組み合わせによっては全周視界に近い知覚を得ることが可能で、“高い運動性能による白兵戦で対象を殲滅することを得意とする”第三世代ヘキサギアへの適正は飛躍的に向上した。あらゆることが高速で展開する戦闘においては、周囲の情報は何よりも重要視されるのである。

両肩に取り付けられた外装は重く堅牢なものに変更されているが、これはマウントアームの接続座金としての目的が強い。マウントアーム自体は外装と接続しており、イグナイト自身の肩や腕部の駆動系とは直接連動しておらずそれぞれを独自に作動させることが可能である。イグナイト自身が両腕を他の目的で使用していてもマウントアームは独立して作動する為、防御と攻撃を同時に行うなどの複雑な行動が可能となる。これは人体が装着するアーマータイプと大きく異なる部分であり、情報体となったヒト自身の改変と拡張によって成せる業である。

イグナイトに与えられたこれらの装備は標準的なセンチネルのそれに比べ多少癖の強さが目立つ。機体の総重量は増し、その重量の殆どが上半身に載るため安定性を欠くことになるが、自身の質量と重心移動を精確に制御したスタニングランスの打突は相当な破壊力を発揮する。
一般的な歩行兵器としてみた場合、イグナイト単機でも第三世代ヘキサギアとの格闘戦までこなすが、銃器の扱いはセンチネルと同程度、大柄な機体が肢体の自由な運動を阻害するなど一長一短とされている。しかしながら卓越した戦闘技術で戦場を駆け抜けるイグナイトはその英雄的外観やより高位の任務に携わることからMSGに所属するガバナーからは尊敬と羨望の的となることは言うまでもない。

武装

スタニングランス

機動力を削ぐことを目的とした第三世代ヘキサギア用の電磁槍。機体の関節部やヘキサグラムを狙って打ち込むことで一時的に麻痺させることが可能。先端部は超硬度を誇り、高機動型ヘキサギアに搭乗して加速した状態であれば第三世代ヘキサギアの外装程度なら容易く貫徹することが可能である。
歩行戦を含めて想定した短槍型と、ヘキサギア搭乗に特化した長槍型がある。

アタックバックラー

小型の円盾とグレネードランチャーを融合させた複合兵装。
近接時には防具としてはもちろん打撃武器としても使用され、中距離においてはグレネードランチャーを撃ちこむといった攻防一体型の兵器である。

マウントアーム

イグナイトの両肩外装に取り付けられた多目的懸架用アーム。
ガバナーの両腕と連動して作動するものではなく肩部外装を中心に独自に操作することが可能である。ガバナーの両腕とは別に2本のマウントアームをそれぞれ独自に操るといった複雑な動作はパラポーンならではの戦い方と言える。