Loading...
DataAccess ...

MECHANIC 機体情報

SHARE

スケアクロウ SCARECROW

設定解説

スケアクロウは第二世代ヘキサギアに属し、バルクアームの登場によってさまざまな機種が収斂淘汰されていくなかで現在も生き残る数少ない機体である。

機体は搭乗者が着座するフレームとコントロールデバイス及びそれらの下部に2足式の歩行装置を備え、これが最小の基本構成となる。そこに二基のヘキサグラムストレージや簡易なアームユニット、マシンガンを装備するのが標準的な運用形態である。コントロールデバイスは組み替えることで搭乗者を機体前面に配置可能であり、警備や建設作業に真価を発揮する。軽量機体ゆえに重装甲のバルクアームでは進入困難な崩落寸前の廃墟などでも活動することができる点も高く評価されている。製造・運用に関する様々なコストも当初から低く抑えられており、他の第二世代と違ってヘキサギアが次世代に移行しても同機が生き残り続ける理由の一つである。
初期には独自規格の制御装置を搭載していたスケアクロウだが、後にそれらは次々とSANATによって管理権を奪われ、遠隔制御される無人陸戦兵器になっていった。残った機体はオンラインのもたらす恩恵を諦めてシステムを孤立化するか、KARMAに更新されていった。しかし運用上の理由からゾアテックスまでは実装されず、第二世代機の仕様のまま製造も運用も続けられている。

同機は当初から半自立行動可能な機体として兵士や作業員とより近い領域で協働することが提案されており、搭乗可能な大型のドロイドに近い存在とも言える。前線での運用は後方支援が主であり、高脅威目標との直接戦闘は原則想定されない。とはいえ歩兵の照準情報に基づく支援砲撃や物資の運搬、人工知能KARMAによる戦術指揮支援など、一般部隊における需要は非常に多い。ヘキサギア部隊に配備される場合も別動隊として編成されるが、これはロード・インパルスのような機体は戦場を高速で移動していく為にスケアクロウの機動力では追随不可能な為である。建設や製造の現場では大型機材を搭載して作業員に同行、現場に独立した電源を提供し、ある程度の高所作業を行う。警備部隊では多少運用が異なり、無人機として歩哨や巡回を行いつつ有事の際には警備兵と協働する。
リバティー・アライアンスにはガバナーとスケアクロウのみで編成された部隊も少数ながら存在する。彼らは友軍兵力が移動する前に先行して目標地域に進出し、現地情報を収集する斥候・偵察部隊である。作戦初動を決定する彼らは、いずれの勢力でも最精鋭の部隊である。

武装

グラウンドチェーンソー

ヘキサグラムで駆動するチェーンソー。
随伴する人員がその場で取り外して使用できるよう、歩行装置の先端部分/地上付近に装備されており、進入路の啓開などに使用される。この位置にはチェーンソー以外にも様々な工具・火器が搭載されて現場までの運搬を担う。スケアクロウ自身がこの装備位置のチェーンソーを使用することも可能であるが、片脚での自立が必須となるため緊急時の格闘戦以外では安定性の面からこれは推奨されない。ただしスケアクロウを解体して他機体の増設部品とする場合にはこの限りではない。

マシンガン

歩行装置の間に装備された機関銃。多銃身をカバーで防護している。
可動する砲座によって広い射角を得ており、照準と射撃は搭乗者もしくは搭載されたKARMAによって制御される。標準の弾倉では弾薬消費に対して装弾数が非常に少なく、前線では大容量の弾倉を独自に用意して取り付けている例が多い。これは陣地防御用の機関銃をほぼ無改修で流用しているためであり、本来の形式では別になった弾薬箱から弾帯によって給弾していた。
車載機銃の系譜に連なる重火器であり、歩兵が通常装備する軽機関銃とは射程も口径も異なる。取り外して歩兵が手動操作することも可能であるが、重量の面から機動性を著しく損なうためにやはり機関銃陣地として用いられるのが一般的である。

ヘキサグラムストレージ

フレーム左右に装備された円筒形のユニット。
遺棄された残骸などから回収されたヘキサグラムを収納し、任意にエネルギーを取り出す装置である。
スケアクロウはこの装備によって機体規模に見合わない大量のヘキサグラムを励起状態で管理することが可能であり、連続稼働時間や他機材への電力供給などエネルギー管理における膨大な冗長性を実現している。また、他のヘキサギアにこれを直接取り付けることで基底状態に陥ったヘキサグラムを交換することなく出力を継続できる。

MECHANIC 一覧へ戻る