SPEC

機体解説

私の目に今も焼きついている、あの機体。
風のように現れ、味方機を瞬く間に撃ち抜き、また風のように去っていったあの機体。
そうだ、私が創り上げたかったのは、まさしくあの…

あれから何年経っただろう。今私の眼前には、一体の巨人が立っている。
試作壱号機、より完成に近づくことを願って"壱号機"とした。
名前はいらない。この機体のコンセプトは敵から得ている。故に愛称をつける必要はないだろう。

この機体の最大の特徴は、左側面に装備されたライフルだろう。従来の機体が持つ索敵範囲の外側から狙撃することが可能な程に超長距離からの狙撃を可能とするライフル。この機体の開発にかけた時間のほぼ全てはこのライフルに注ぎ込まれた。
敵に反撃する暇を与えず、一瞬で敵を仕留めきることだけを考えた機体性能。そのコンセプトから継戦能力は皆無に等しい。
また、戦場を風のように駆け抜けるために、移動能力にはかなりの無理がかかっている。高速移動を可能としたキャタピラはその代償に一度の出撃毎に交換する必要が生じ、また弾薬も必要最低限の搭載しか叶わなくなってしまった。肩部のミサイルも生存確率をあげるためにスモークディスチャージャーに変更されている。
この機体コンセプトを叶えるために背負った枷はあまりに大きく、この機体の使用を名乗り出たガバナーはたった一人だった。

私は彼に告げる。今回の殲滅目標、活動可能時間、そして最大限の感謝の言葉を。

私の理想を理解してくれてありがとう。その機体の活動を実現してくれてありがとう。どうか、無事に帰還されることを心より願う。

さぁ、行きたまえ。
君のチカラを見せつけてやれ。

BATTLE POINT

作品応募動機・コメント

ガバナー搭載機を作ってみたくて組みました。
割とまとまったと思います。