SPEC

機体解説

MSGに所属する企業、「バイタルプロセス・インダストリー」によって製作中の、飛行による哨戒、移動を目的としたパラポーン装備の試作品。
コンセプトは航行距離と操作性を保ちつつの小型化。そのため、武装や荷物の積載量、高速戦闘時の旋回能力が犠牲となっている。
常に簡易型ゾアテックス形態で、基本的にはKARMAに任せた自動運転により航行する。持ち手をハンドルのように操作することで手動運転も可能。
形態上は2.5世代ヘキサギアに属するが、開発者の中には3世代普及以降に敢えてダウングレードさせたゾアテックスを用いた新たなる活用法ということで、3.5世代と称する者もいる。

大量生産に向けた試験段階であり、今作戦では実戦での耐用実験及び敵機の情報収集のために少数が配備されている。
充分なデータが集まった後は、敵機に特攻し自爆することにより鹵獲による情報漏洩を防ぐ。
そのため、弾薬と推進剤が最小限な代わりに、自爆用の爆薬が搭載されている。
搭乗ガバナーは使い捨て前提ということもあって廉価のパラポーン・センチネル。本来のものでないジャンクのパーツが使用されており、作戦後は本来のパラポーンに情報体が再ダウンロードされることになっている。

・頭部
各種センサー及びバランサー、通信装置が設置されている。破損した場合も、パラポーン自体のセンサーを用いることである程度の航行は可能。
・首部
モニター、KARMA、グリップが配置されている。
自動運転時は掴まるだけのグリップだが、手動運転に切り替えるとハンドルの役割も持つ。
・胴部
ウェポンラックとスラスターが配置されている。
ウェポンラックは共通化された規格のため、ある程度の換装は可能だが、重量や大きさの関係から取り付けられるものは限られる。試作段階ではガトリング砲が設置されている。
スラスターは固定されたメインスラスター一機とフレキシブルに稼働するサブスラスター二機により構成されており、旋回やホバリング等に対応している。
最高速度は理論上はモーターパニッシャーやブロックバスターを上回るものが出るものの、最高速度発揮時は安全性の確保のためにサブスラスターがロックされるため、直進しかできなくなる。無理矢理ロックを解除すると、最悪の場合自壊する。また、パラポーンの人工筋肉をもってしても振り落とされる危険性が生まれる。
・SANAT代理体
対象を想定していない、「生物らしきもの」としてあやふやなゾアテックスを保っている状態。
戦闘に関連する攻撃性の獣性を徹底して排除することによって、全くの素人でも安定したコントロールをできるようにしつつ、目標地点を帰巣本能と関連付けることによって誤ったルートに進んでしまうことを防ぐ。
ある程度自立した判断能力を持つ自動運転装置として用いられる。
・ガバナー
本作戦で配備されているのは破損したセンチネルのパーツを掻き集めたジャンク品。機体のパイロットとして最低限の耐久力は有しているものの、単独での戦闘は不可能なレベル。
一般センチネルと区別するためにカラーリングに変更が加えられている。

実用に耐えると判断された場合、センチネルへの一般配備の1型、イグナイト用に特化調整された2型、エクスパンダー用に武装強化された3型の生産が予定されている。


「……は、死んでこい？ 何言ってんですか！？」
「言葉通りの意味だよ。Om式には我が社の未来が懸かっているんだ。万が一にも鹵獲されて、汚点を被るわけにはいかない」
「だからって……大体、特攻の類はリ・ジェネシス憲章に抵触するんじゃないですか」
「それは君が言わなければわからないことだよ。わかるよね……？」
「………………」

BATTLE POINT

作品応募動機・コメント

ガバナーを引き立たせるならこのくらいのサイズがいいですよね
量産したいけど予算が……