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MISSION 02 GOVERNORS ミッション 02 魔獣追討 参加者

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ボルトドロップ

SPEC

TYPE 恐竜型 遊撃奇襲タイプ
SIZE Standard HEXA GEAR class
WEAPON ■アンクルダガー
爪先に装備された白兵戦用装備。ボルトレックス本来のアンクルブレードが破損したため換装した。太く短くなったことで蹴り攻撃の適正が向上している。

■オートマチックグレネードランチャー
ボルトレックスと同一のもの。鹵獲時から現在に渡り使用している。

■チェーンガン
インパルス系統に装備されているもの。弾薬の入手性が高いのが魅力。

■各種センサー類
機体各部に半ば無理矢理に増設されたセンサーやレーダー類。その多くはKARMAからの要望であり、ガバナーは少ない報酬の中から渋々費用を出している。ガバナーは何を増設したか、どのような効果があるかをもう把握できていない。
今回の準備期間に通信用機器を増設。僚機との通信連携能力を向上させた。

■リアハンガー
尾とグラップルブレードからなる多目的ハンガー。攻撃には用いられない。シート後方に右腕(スケアクロウのアーム)を接続することで簡易クレーンとすることができる。物資の輸送、中破機体の救援、戦果の持ち帰りなど、用途は多岐にわたる。保持可能範囲の大きさは彼女の商魂のたくましさを表しているのかもしれない。

■テールスコップ
 作業用の汎用掘削ブレード。攻撃も可能であるがレドームの搭載部分が近いためあまり用いられない。

『前から思ってたんやけどさー、このサイズやったらこれはシャベルやろ』
《いえ、スコップです》
『いやいや、絶対シャベルやって』
《ありえません。スコップであることは統計的に明らかです》
『シャベルや!』
《スコップです!》

■アリスパック
 生身ガバナーの必需品。中身の半分は電子部品系ジャンクで埋まっているようだ。

ガバナー
■アーマータイプ・ローズ
 故障や損傷などで廃棄されたり売りに出されたローズの各部位をかき集め、なんとか全身を揃えることに成功した。機能はできる限りは修復させたが、ディセプション・リピーターとバイザーの視覚補助機能は修復できなかった(ヘッドセットはほぼ音声通信用となっている)。左腕の人工筋肉の出力も弱く、本人の格闘戦はできるだけ脚と右腕で行うようにしている。装甲の見た目は普通だが、ハリボテ部分や通常より重い素材の部分もあるようだ。

■ライトウェイト・ブレード
 背中に装備された近接格闘武器。右手用の1本だけ装備している。

■ガンナイフ
 近接用小型ハンドガン。アーマーの脚部の他に機体のハンドル下方にも装備できる。
PARTS ヘキサギア
■ボルトレックス
■レイブレード・インパルス
■モーターパニッシャー
■バルクアームα
■スケアクロウ
■ブースターパック001
■EXユニット 001
■ガバナー アーマータイプ・ローズ
■ガバナー アーリーガバナー

MSG
■ストロングライフル
■リボルビングバスターキャノン
■ミサイル&レドーム
■マルチミサイル
■連装砲
■プロペラントタンク丸
■ジョイントセットB,C
■フレキシブルアームA,B
■フォールディングアーム
■フリースタイル・シールド
■エクスアーマーC
■ディティールカバーA
■ショートパイプ
■ニューフライングベース

個数省略

小物、雑貨
■結束ワイヤー
■ペーパーコンテナ

機体解説

「輸送部隊護衛……あかんなー、遠いしギャラもしょっぱいわ。
結晶炉侵攻の増援~?ウチみたいな乙女にはちょーっと早いかなー。
これは別の結晶炉地下探索隊への物資輸送……なんや、今日はやたら汚染地域の依頼多いな。対策メットあんま流れてこーへんねんって」

とある集落の外れで野営をするガバナー──ニーマはヘッドセットを外し、コンテナに持たれながら手持ちの端末で次の依頼を探していた。

〈どうですかニーマ。いい依頼は見つかりましたか?〉

その横でビークルモード状態になり待機している機体──ボルトドロップの搭載KARMA──個体名センは機体のスピーカーから音声を発する。

「アカンわー。どこも景気悪いか汚染でゴホゴホばっかりや。
えーっと次は……緊急・輸送部隊の救援、戦闘の可能性ありで詳細は現地到着後?
場所が……あー、あそこらへんな。ここならすぐ向かえるわ。
ギャラは……お!景気ええやん! セン!ええのあったで!」

ニーマは端末を操作し依頼の概要をセンに送る。

〈概要を受信──これは……。ニーマ、もう少し情報を仕入れます。依頼受諾は少し待って──〉

「こんなん早いもん勝ちやでー?受諾っと──」

〈ダメです!〉

ニーマが依頼受諾の操作を終える。その一瞬後に端末の電源がセンによって切られた。
端末の停止音がセンのため息のように虚しく響く。

〈遅かったようですね……〉

驚きを隠せないニーマは、ぎこちない動きでボルトドロップに顔を向ける。

「……マジ?マジでやばいん?」

この依頼は危険だとセンが文句をいうのは日常茶飯事だ。だが、ここまでの強硬策を行ってでも止めようとすることは今まで数えるほどしかなかった。
そして、それらの依頼は例外なく想定外の状況に巻き込まれる危険なものだった。

〈現在も情報を収集していますが、集めるほど私の“本能”は危険だと叫んでいます。
中には数日前に依頼の地域からそう遠くない場所でVF対LAの大規模な戦闘があり、その戦闘ではVFの超大型試作機と“レイブレード・グライフ”が争った、との情報も見つかりました〉

「グライフって……“あの”?噂でしか聞かへんやつ?」

〈“その”グライフです〉

「マジか~……100パーなんかあるわ……」

ニーマが頭を抱えうつむく。センの“本能”が発覚してからはそれを当てにしてきた彼女は、先の警告の重みをよく理解していた。
が、すぐに顔を上げ、勢いよく立ち上がる。

「ま!受けたもんはしゃーない!グライフだろーがグラタンだろーが、美味しいとこだけいただくだけや!ギャラはうまいし!
走り回っては変なことしてるやつに蹴りかますか、ピンチな同僚はんの前に颯爽と現れて貸しを作る!うん、いつもどおり!」

大げさな蹴りのポーズと跳躍から着地のポーズを取るニーマ。強力な蹴りと高い機動力は二人の大きな武器だ。

「それに、や」

ニーマはボルトドロップに近づき、KARMAの筐体が搭載されている部分をコンコンと叩く。

「そんだけ危険なんやったらあんたの“本能”にもええ刺激になるやろ?」

〈私の“本能”はもう十分成長しました。これ以上の成長は不要です〉

「いーや、まだ足らへんな~。あんたは伸びる!ウチに似たんやから当然や!
大体、この前も似たようなこと言っとったけど、結局また精度上がってたやん。あんときもそれなりに危なかったし」

〈あれはセンサーの不備による“本能”の誤作動です。結果として撤退に成功しただけで私の成長ではありません。決して。
私の“本能”を成長させるよりもセンサーの充実のほうが有効です〉

「まーたこいつは卑屈な……。もうええわ、準備しに行くで」

ニーマはボルトドロップから離れ、少ない野営道具を片付け始める。依頼地域までの経路に馴染みのパーツ市場があり、そこに寄るつもりだ。

〈今回は通信機能を拡張しましょう。あなたの想像よりも大規模な戦場になるかもしれません。僚機との連携を重視することを勧めます。視界も開けているので光学系の調整も忘れずに。そもそも以前破損したセンサーがまだ──〉

「あーはいはい、ええやつがあったらなー。
えー、手持ちがこんだけでー……あかんわ、絶対足らへん……出世払いにできるやろか……」

〈ニーマ、聞いていますか?〉

「あーもう、うっさい!行くで!」

ニーマはボルトドロップを発進させ、パーツ市場へと向かった。

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 中破状態で鹵獲したボルトレックスにKARMA(個体名“セン”)を搭載し改修した機体。
幾重もの改修を経た結果、脚部を集中して強化した他に過剰なほどのセンサーやレーダーを搭載している。

 戦闘適正はボルトレックスに準じるが、元が中破していた上にヘテロドックスの財力による改修では二回り以上性能が落ちるのは仕方がなかった。しかし脚部はできる限り集中して改修し、良品を回したことで元のボルトレックスを上回る脚力を得た。この強力な脚部による走りと蹴りが大きな武器である。
 多数のセンサーは後述する“本能”のために搭載されている。本来であればここまでの量を購入する費用の余裕はないのだが、センのしつこい要望に対しガバナー“ニーマ”が折れ、渋々購入し搭載したものが大半である。
 “本能”を十全に発揮するにはセンサーからの情報が必要不可欠なのだが、ニーマの『もうええやろ?』の問いに対するセンの《まだ足りません。さらなる増設を求めます》の返答はいつまでも変わらない。
 ニーマがBMIを移植していない他、彼女の装備しているローズも視覚補助が働いていないため、機体にサブモニターや操作端末が増設されている。
多数のセンサー類の情報が統合されて映っているのだが、ニーマ曰く『よー分からんからあんま見てへん』とのこと。
 装甲や火器、センサーなどは入手できたものをその都度装備しているため左右非対称な状態ではあるが、重量バランスには気を使っており走行に支障はない。


”逃走本能”
 搭載KARMA“セン”が戦場を経験して成長したことで得た、本能とでも言うべき感覚。
誰(基本は自機)が、どのタイミングで、何から、なぜ、どうやって危害を受けるのか、を感知できるようになった。
 すべてが具体的に分かることは稀で、確率の域を出ないことも多いが、機体性能に不相応な戦場で生き延びてこられたのはこの本能のおかげである。
 噛み砕けば「各種センサーや事前の情報を総合的に判断し評価」しているだけなのだが、この個体に於いては一般的なKARMAの同機能を凌駕している。
 通常のセンサーでは対応できないような不意打ちや狙撃を避けたり、時には過去の地殻変動データと戦場で使用された火器のデータを統合し評価した結果、依頼元の部隊を岩盤崩落の危機から救ったこともある。
 現在の成長度では、自機の危険感知に加えて広範囲複数低精度の感知、または通信をリンクした僚機1機に自機と同等の感知を追加で行うことができる。
 この本能を利用してニーマは僚機の援護や救援をよく行うが、彼女曰く『これは貸しやで!利子はトイチな!』だそうだ。
 生存に大きく関与した能力ではあるが、感知できた危機を確実に回避できるわけではない。機動力に大きな差がある敵機との格闘戦や、機動力が削がれた状態では回避できない攻撃も多く、同様に広範囲攻撃も基本的に対応できない。このことはニーマもセンもよく理解しており、その状況に至らないための警戒は怠らない。

 KARMA搭載最初期にこのような本能は当然なく、センは危険な相手でも立ち向かおうとしていた。その度にニーマの『死んだらしまいや!生きてりゃ儲けもんなんやで!そもそも勝っても修理費あらへんねん!』などの熱い叱咤により渋々撤退していた。
 ニーマが高報酬で危険な依頼(汚染地域を除く)を度々選ぶためこのような状況が何度も発生し、経験が蓄積していく。
 そしてある部隊の援護の依頼の際に、後少しで目標達成という段階でセンが強く撤退を勧める。ニーマは目前の満額報酬のことを考えるも、センの気迫にただならぬものを感じ撤退。その後、依頼元の部隊は敵の大規模な伏兵により壊滅する。ここで彼女はこの本能の存在を知ることになった。

 この本能の存在が発覚してしばらくすると「危険な戦場で長い時間データを得てからから帰還する」ことでより成長することにニーマが気づく。
 彼女はこの本能を持つセンを信頼しており、成長させることがセンのため、何よりさらなる激戦区へ赴くことで自分の報酬のためになると考えた。
 しかし既にこの頃のセンは「自分がいる戦場がどれほど危険か」を敏感に感じるようになっており、一般のKARMAと比較するととても臆病な性格になってしまっていた。

 これ以降の戦場では、センはあらゆるセンサーのデータをもとに今の戦場がいかに危険か、いかに逃げるべきかを力説し、ニーマはそのセンをなだめ、時に励まし、時に無視しながら危険な戦場をギリギリまで粘るという、KARMAとガバナーの不毛なチキンレースが開催される様になっていった。

~~~~~~~~

《敵のデモリッションブルートは現在僚機と交戦中ですが、7:3で僚機の方が不利です。通常兵器の弾数も余裕があり、試作兵器と思われる大型光学兵器も搭載されています。大きな被弾箇所は左後ろ足のみ、機動力への影響小。これ以上近づくと敵のガバナーに気づかれます。加勢しても総合戦闘評価は五分未満。今のうちに逃げましょう》
『アホか!試作兵器とかお宝やんけ!ダッシュで左後ろ回りこむで!』
《ニーマ!聞いてください!》
『聞いとるわ!!』
  ~ある戦場での通信ログより~

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ガバナー ニーマ
 傭兵として生きる若い女性ガバナー。ヘテロドックスであり、LAの依頼とジャンクの売買をメインに生計を立てている(VFの依頼も数えられるぐらいではあるが経験はある)。

 紛争激戦区付近の街で生まれ、親がそのお溢れを狙うジャンク屋であったことから、幼少期からそのジャンク屋家業を手伝いながらほそぼそと、しかしたくましく生きてきた(この間にヘキサギアの知識や第二世代機の基本的な操縦法を会得している)。
 SANATがMSGを掌握して以降は紛争がVF対LAの構図に変化し、街はヘテロドックスとみなされる様になったが、彼女の生活に大きな変化はなかった。
 
 数年前にジャンク屋の拠点付近までもがVF対LAの戦場になり、VFのボルトレックスが拠点を半壊させてしまう。しかし、ボルトレックスがLA機と互角な状況を見るや否や作業用の第二世代モドキを駆り
『慰謝料よこせやあああ!!』
の叫び声とともにボルトレックスを拘束。そのままLA機との連携でVFガバナーを撃破し、中破のボルトレックスの鹵獲に成功した。
 ボルトレックスはLAが本部へ持ち帰ることになるはずだったが、彼女は
『あのVFガバナーを倒せたのはウチのおかげ』
『機体があれば傭兵としてLAの依頼手伝うから』
を元手に巧みな交渉術(本人談)でLA隊員に商談を持ちかける。
 その結果、鹵獲したボルトレックスに加え制御用の通常KARMAまで格安で譲り受ける(?)ことに成功した。
 ボルトレックスを動ける程度に改修した後、ジャンク屋の復旧費用と、より良い収入のために各地を転々としながら傭兵家業に励むことになる。
 

KARMA セン
 ボルトドロップに搭載されたKARMA。システム音声は男性型。搭載初期は至って普通のKARMAであったが、経験の蓄積により臆病な性格のKARMAに成長した。

 最大の個体成長である“逃走本能”については既に述べたが、これに限らずセンサーの管理やデータの扱いに長けている。
 ニーマは増設したセンサーの詳細をもう把握できていないが、センはすべてを把握している。性能や規格もばらばらなセンサーを、最大の範囲最大の効率で探知できるように制御し、情報を統合してサブモニターに表示させ、“本能”で判断する。
 終わらないセンサー増設要請は彼曰く《情報不足ほど怖いものはありません》とのことで、以後も収まることは無いだろう。
 非戦闘時でも次の依頼に関連したデータの収集を行い、必要なセンサーの種類は何なのか、増設の際はどこに取り付けるとよいか、等をそれとなくニーマに伝えている。

 センの感じる恐怖は本物であるが、それ以上にニーマとの信頼関係も厚い。
 センの本能は元を辿ればニーマの撤退判断を蓄積したものであり、その彼女が行けると判断したのであればセンも戦闘続行可能だと判断するのだ。ニーマが逃げると言うまでは彼女と共に戦い、恐怖を押さえつけてKARMA本来の“闘争”を呼び覚ましている。
一方でニーマが感じ取れない危機を自分が感じ取った時は、彼女のアーマーを固定してでも撤退を選択するだろう。

BATTLE POINT

Mobility 機動力・運動性能
52
Offensive Power 火力・有効射程性能
29
Defense Capacity 装甲・耐久性能
29
Battle Endurance 継続戦闘能力
35
Search Capabilities 索敵性能
Special Abilities 特殊技能
79
TOTAL 総合ポイント
285

作品応募動機・コメント

 設定資料集の中に「ゾアテックス機は逃げることはない」「成長というユニークさが戦場を動かす」とありましたが、逆に「逃げるように成長したKARMA」というのが存在するとしたら、どのような経緯を経ればそうなるのか…。この妄想から生まれたガバナー、KARMA、機体になります。
 最初は本当に「逃げるように成長したKARMA」のみで考え始めたのですが、考えれば考えるほどガバナー、KARMA、機体の歴史が浮かんできて、キャラが勝手に動くってこういうことなんだなぁと感動したりしました。
 機体のアセンブルはそこまで凝ってないし、塗装もしてませんが、「最初がこうで、手に入りそうなパーツはこのへんで、被弾したからこのパーツに置き換えて…」と、機体にも歴史を感じられるようにしたつもりです。
 後は参加しなかったパターンでも「ああ、逃げたんだな」となるのが美味しいかなと(笑
 予防線みたいな言い方しましたが、ぜひとも味方に貸しを作って無事に帰ってきてほしいと思います。

 え?ここまで全部読んだ?6600文字ですよ!?ありがとうございます!!!

GOVERNOR DATA

COMMENT

AIとのイチャコラ(今回のは漫才では?)に目覚めた系ガバナー

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