SPEC

機体解説

第三世代型ヘキサギアインパルスタイプをベースに組み上げられた機体。
本来は機体各部にホイールを搭載し、よりインパルスタイプに近い構築で組み上げられているが今回はホイールを撤去し、装甲も簡易的なものに変えられてある。
背部装甲内に強力なショックブースターを左右に装備し、グラヴィティ・コントローラーと合わせ崖から崖へ飛び下りながら敵空戦ヘキサギアをテイルクロー等で捕まえ自らと共に谷底へ引きずり落とすスタイルでの戦闘を想定している。
主兵装の大型ブレードが装備されたままなのは敵陸戦機の存在も警戒しているためだろう。

機体名は搭載されているKARMAが一部データを欠落しており、かろうじて表示された部分を機体名としている。また前述したデータの欠落により獣性が落ちており、ゾアテックス起動時に獣のとしての本能もあるが機械としての理性も混在し、最終的な自己判断を行えない欠陥がある。そのためガバナーに最終的な意思決定権を託しておりガバナーとしては扱いやすく感じているが、単体では戦闘力が通常のAI搭載機よりはましな程度まで下がってしまう。だが、この欠陥はKARMA搭載機ゆえに不利となる状況下においてガバナーによる意思決定で無理やり動かす事ができるという利点とも成りうる。


「ここに帰ってくるのも久しぶりか。」

誰に聞かせるでもなくガバナーは呟いた。彼は元々この工業都市で育ったヘテロドックスであった。だが、ある日を境に彼はこの都市を旅立っていった。一体のヘキサギアとKARMAの【TA-07】こと私と共に前のマスターのある依頼を果たすために。

『アーガス、まもなく目標地点です。到着後は装備の換装を提案します。』
「まだ時間はある、今回の原因になった戦闘地点によってから行こう。」

そう言って彼は進路を変え、使えそうなジャンクや破損したフレームを集め始めた。
そんな彼を手伝いながら確認する。

『本当にLA勢力に加勢するのですか？私たちの目的のために動くことを考えればVFかどちらにも属さず行動する方が安全です。』

私には彼の考えがいまいち分からない。元のマスターの時は理解できていたと記憶しているが今となっては曖昧な情報だった。私に足りないから理解できないのだろうか。

『VFがお嫌いですか？』
「情報体が嫌いなんだよ。ああいう存在になることを夢見ていた時もあったが。」
『ではどうして？』
「夢見るだけで良かったんだ。現実になったら夢じゃあ無くなっちまう。」
『逃げ場所が無くなってしまうということですか？』
「及第点には少し足りないな。」

機体の頭部をポンポンと叩きながら彼はそう言った。
理解が足りないようだ。何を理解すればいいのかすら分からないのだけれど。そう考えていると彼が機体に乗ってきた。

「これだけ集められれば後は現地を確認してから組み上げた方がいいな。そろそろ行こうか、ターナ」

【ターナ】。彼が名付けた私の愛称。その名で呼ばれると違和感を感じる。前のマスターが名付けてくれた名も今は思い出せない。

「今度こそ見つかればいいんだけどな。ターナの失くし物を持っているってやつが。」
『私もそう願います。』
「それじゃあまずはLAには帰る準備を終わらしてもらってVFにもさっさと出て行ってもらわないとな。最悪故郷が吹っ飛ばされるかも知れないし。」
『そうなったら悲しいですか？』
「あの都市で初めてのいい思い出になるな。」

本当にこの人を理解できるのだろうか？

BATTLE POINT

作品応募動機・コメント

前回は戦闘しないタイプの物だったので今回は戦闘用ヘキサギアで参加してみました。
あまり獣型のロボには触れる機会が無かったのでヘキサギアで考えてみようかなぁ。と思い作ってみましたが難しいです。ゾイド等もですが公式としてデザインが出てるとそれが絶対的な完成形に感じてしまうのが悩み。