SPEC

機体解説

　頭部に巨大なレーダーユニットを搭載した高速機体ヴォーパルバニーの最新型。索敵と電子戦(電子支援・電子妨害)を主任務とするべく設計された。

　直接的な正面戦闘や強襲は想定しておらず、隠密行動に特化した軽量機体である。装甲はチタン・グラフェン多層体であり、超軽量でありながらそれなりの防弾性能を持つ。

　ロード・インパルスの研究データやフレーム構造を元にしているが、脚部はより細長く高速性・機動性に富む。荒地での最高速度は250km/hに達し、搭乗者はグラビティコントローラーと磁力吸着シートで振り落とさないように保護される。隠密性を重視しており、加速時に熱や光などの痕跡が出るスラスターやブースターなどは一切使用しない。

　つま先は圧電材料で構成されており、衝撃や振動を電流に変換する。走行試験時の報告によると「足音が極めて小さく、歩兵でも接近されるまで気づかない」との報告がなされた。

　頭部レーダー・アンテナは惑星アルカディアからもたらされた技術で構築されており、同名生物の電波通信・探知能力の機能を碑晶質微細加工技術を用いて模倣したものである。広域戦術データリンクを行い、前線および味方後方の火力投射を行う他のヘキサギアや歩兵、司令部へと情報を高速伝達する。

　特殊兵装として熱電磁光学迷彩システム「クイックシルバー」を搭載する。銀色の装甲部および繊維状の装備に施された光屈折装置であり、フォトニック結晶体、グラフェン、形状記憶合金、耐熱アラミド繊維の積層構造で構成される。(動作原理および特性については搭載武器の項を参照すること。)

　その他の兵装は88mmレーザータレット「カーバンクル」、20口径40mm機関砲2基、多目的煙幕発生器2基である。いずれも戦場における動作信頼性を重視している。

　ヴォーパルバニー・シリーズは軍産複合企業T-tecグループの中央技術部が開発した試作機体である。興味深い現象として、ゾアテックス発動試験時に本機体は凶暴化せずに逃走を試みる傾向がある。この特性は戦闘にはおおよそ不向きであるが、索敵や隠密偵察などに向くのではないかと技術者から報告されている。

　なお、本機体の名称「ヴォーパルバニー」は惑星アルカディアの原住生物にちなんで設計者が付けた愛称である。

BATTLE POINT

作品応募動機／作品に対するコメント

ウサギさんが好きなので、ウサギ型ヘキサギアを作りました。

骨格解剖図や生体写真を元に、なるべく脚の比率や可動域をウサギさんに合わせて組み替え、おすわりや伏せ、後ろ蹴りのポーズもなるべく似るようにしてみました。

また、女の子のウサギさんは首回りに「マフ」と呼ばれる毛皮のたるみ部分があるので、これを柔らかい布素材で再現しました。

ウサギさんは基本的には臆病であり捕食者を感知したら逃走に徹するのが基本であるため、過剰な火力は持たせずに機体特性や性質も近いものとして設定しました。