SPEC

機体解説

**旧市街地**

かつて企業間抗争により失われた工業都市がある。

中心部の結晶炉は跡形もなく吹き飛び、その痕跡たるクレーターの底には汚染された青い水が溜まり、周囲には半径数十キロにわたり廃墟の群れが広がっていた。

長い間無人のままであったこの地の周縁部の一角に、ジャンク漁りで生計を立てる人々が集まり定住し始めたのは数年前のことであった。

一般市民が汚染を避けてこの地を離れていったのは企業間抗争の時代より更に昔の事であったが、そののち全地球規模での汚染が深刻化した現在では、相対的にここは汚染度の低い地域となっていた。そして居住可能な範囲ギリギリの境界線に半分埋没した市街地があるのを、新たな住人たちが見出したのである。

住人たちはこの地を「旧市街地」と呼び、廃墟の構造物を利用しながら街を形成していった。

—長きにわたって封印されてきた宝の山があるらしい―
そんな噂を聞きつけ集まってくる人々が増えるにつれ街の人口は拡大し、治安は次第に悪化していった。

住人たちは協議の上、近隣のLA支配地域に治安維持協力を依頼したが、最早ヘキサグラムを産出する事のないこの地にLAはあまり関心を持たなかった。

結果、（あまりやる気のない）LAが保安官を雇い街に常駐させるという事で話がつき、地元の賞金稼ぎがこの任を請け負う事となった。

**保安官**

そこそこの報酬と、事務所兼住居（ヘキサグラム付）貸与という条件で保安官を引き受けた、用心棒稼業のヘテロドックス。

ミラータイプのバイオノイドで身体能力は総じて人並みだが、優れた射撃術と隠密行動に即したスキルを持つ。

元はMSGの工作員として市井に潜伏していたが、ある日ネットワークへのアクセス権を喪失、あらゆるサポートを打ち切られ、自らが"はぐれ"となった事を知り出奔した。

多様な火器を使いこなすが規則により使用が制限されており、自身の身体特性も相まって戦闘力はさほど高くはない。故に賞金稼ぎ仲間や住人達を巻き込みながら事に当たるのが彼女のやり方である。そしていつかやって来るであろう追跡者に備えるのである。

BATTLE POINT

作品応募動機／作品に対するコメント

アイプリが綺麗だったので活かしてみました。
主な工作はエポキシパテの胸部と熱収縮チューブのスカートです。