SPEC

機体解説

『＿お寝んねしてなScemotta!（おバカさん）、そして永遠にVa a cagare!!（消え失せろ）＿』　
「…そんな言葉どこで覚えたんだよ…兄弟。」

ハウザー・カヴァレッタは、リバディーアライアンス独立遊撃部隊『モンスーン』によって運用され、主に味方部隊への火力支援を目的とした、ロード・インパルスの現地改修機である。『モンスーン』のスポンサーを務める『ヴィクター旧世代技術研究所』から押し付けられた試作兵器を多数搭載し、事実上の実験機の側面もある。

　基本形態である『ハウザーモード』では、ロード・インパルスのジェネレーターと直結している試作電磁速射式榴弾砲を展開、ガバナーの操作と指示によって後方から味方への火力支援を行う。この榴弾砲は本来第二世代型の強化装備として研究され、開発中止になりかけた物を流用した。旧世代の榴弾砲と比較して弾速・重量等が改善されており、その威力は最大出力時はバルクアームの操縦殻をも貫通させる程。ただし、一射ごとに冷却・チャージを含めた最低60秒の”ベンチタイム”が必要で、加えてハウザーモード時は本機のエネルギーを全てこの榴弾砲に回してしまうため、射撃後約10秒間機能停止してしまう問題を抱えている。

　予期せぬ敵の出現や、機能回復後の速やかな移動の際、本機はバッタ目の獣性を体現した『ゾアテックスモード』を起動する。ハイドストームのテンタクルアームを解析・一部機能を再現した脚部フレームは柔軟かつ伸縮性に長け、その特性を生かした悪路での高速移動や、バーニアと後述のエコロケーション・プレートを併用した、飛行レベルの長距離ジャンプを得意とする。この強靭な脚部はしばしば攻撃にも使用され、実戦では本機以上のサイズのヘキサギアを蹴り飛ばす光景がしばしば見られた。走破性・機動性に優れる一方、火力に関してはロード・インパルスから流用した『チェーンガン』『オートマチックグレネードランチャー』のみと貧弱で、対ヘキサギア戦では火力面で大きく後れを取っている。この火力不足を補うべく、ガバナー用の武装を装備可能な『多目的アーム』トラップの除去や障害物除去に使用する『ワイヤーカッター』元々はバルクアームの装甲の加工に使われていた『工業用レーザーカッター』を追加している。
特徴的な羽状スタビライザー『エコロケーション・プレート』は、通常時はその名の通りソナーとして使用される他、緊急時にはパラポーンや敵勢ヘキサギアのセンサー類に深刻な機能不全を引き起こす特殊な音波を、半径10㎞の範囲で発生させる音響兵器として機能する。ただし、この機能不全はその場にいた味方のアーマータイプやヘキサギアに対しても発生してしまうため、使用は原則禁止とされていた。だが、今回の作戦への参加時に『レッキング・ロア』の効果範囲内で使用した所、エコロケーション・プレートの範囲内であればその影響を受けない事が判明し、同伴した研究員を驚かせたという。

　どの形態も総じて癖が強く、扱いが難しい機体に仕上がってしまったが、登録ガバナーであるモンスーン一番隊隊員、通称”セイバーマン”を乗騎とし、これまでの戦闘にて部隊の作戦遂行に大きく貢献している。”セイバーマン”自身も本機を「兄弟」と呼び、お互いに強く信頼している。搭載された人工機能KARMAは、破損し改造ベースとなった”セイバーマン”のロード・インパルスの物がそのまま流用され、多くの戦闘経験を詰み、かなり成熟した人格に成長している。ちなみに何故か普段からイタリア語交じりで会話を行い、陽気で口うるさい性格。

BATTLE POINT

作品応募動機・コメント

この日のために準備していた、イタリアで使用されていた珍兵器バズーカベスパをモデルにしたヘキサギアです。元々はハイドストームの脚部を使用した可変機を作っていたのが、行き詰って方向転換し、以前から構想のあった火器に変形するヘキサギアを作ろうと思ったのが切っ掛けです。

ちなみに”セイバーマン”に持たせているレイピアは、彼の故郷の歴史資料館に展示されていたもので、VFの襲撃をこの剣で凌いで以来、守り刀の代わりに携帯している…という設定を付加した弁当用のピックですｗ