Loading...
DataAccess ...

MISSION 02 GOVERNORS ミッション 02 魔獣追討 参加者

SHARE

ディノストライダー ”ロバート・ベッカー軍曹”

SPEC

TYPE 民生機体軍事転用・準第三世代タイプ
SIZE Standard HEXA GEAR class
WEAPON 機関砲×2
多銃身式マシンガン(ガバナー携行)
ハイパーバイブレーションソード(同上)

センサーターレット
ヘッドライト
電磁吸着ハンド
小型ヘキサグラムストレージ×2
野営装備

KARMA
PARTS ヘキサギア:
スケアクロウ
ボルトレックス
アビスクローラー
ブースターパック001
ブースターパック002
アーリーガバナー

MSG:
ムーバブルクローラー
フレキシブルアームA
ジョイントセットB
エクスアーマーB
エクスアーマーC
ストロングライフル
キラービーク

フレームアームズ:
NSG-25γ シュトラウス

出演:
ポーンA1
LAT ローズ

機体解説

「――チェック」
『……は……Hello world. 私はKARMA型AI、固有名称〈アズール〉です。機体構成をスキャン中……。ガバナー、応答は最小限に、まず認証からお願いします』
「おはようアズール。私はベッカーだ。わかるね?」
『ベッカー……登録ガバナー、声紋認証』
「現在に至る経緯を把握しているかい?」
『私と貴方はリバティーアライアンスの登録戦力として、オール・イン・ジ・アース攻略作戦に参加していました。直近の機体アセンブルと検出ハードに齟齬があります』
「……私達は敗北したんだよ。敵も味方も想像以上の戦力を発揮していた。その中で、君の元の機体は喪われた」
『しかし、私は存在してます』
「君の筐体部分だけは私が回収した。そして今、我々リバティーアライアンス勢力は撤退途中に敵の追撃を受けている。そこで、機体の無いフリーなKARMAである君も活用されることになった」
『それが、現在検出中のこの機体ですか?』
「そうだ。第三世代の要素を満たしうる民生ヘキサギア……ディノストライダー・タイプ。それに君を搭載している。わかるかい? AI技術に詳しいガバナーが君の移植作業を手伝ってくれたんだが」
『……機体マッチング完了。確かに、人工筋肉組織こそ不十分ですが本機でもゾアテックスは発動可能です。また同時に、KARMAネットワークと接続を確立し貴方の説明内容を検証しました。不備を指摘します』
「ああ、よかった。私が口下手なのは移植を担当したガバナーからも説教をもらったよ。ゾアテックスを使うガバナーにしては迂遠が過ぎるとね」
『その通りだと今認識している所です。我々は現在敵資材を確保し撤退途中、かつ交戦規定が不確かな渓谷エリアに駐留中。敵襲に要警戒。そのために現在対応機体の無い私を現地で購入した機体に装着し、簡易武装ヘキサギアとして運用する予定だと友軍KARMAネットワークから情報を取得しました』
「……手間をかける」
『お構いなく、頼って下さい。我々はこの渓谷エリアでの断崖を経由した奇襲への対抗、並びに精密爆撃阻止を目的とした対空迎撃を期待されていますね?』
「そうだ、君の本来得意とする戦術とは違うが……」
『戦域内のKARMAネットワークより戦術判断ログを取得します。この状況に最適なものを。
 ――必要とされているならば、私は応じるまでです。ベッカー』
「済まない。君に華々しい活躍をさせることが出来ず……」
『「華々しい」という文語的表現は私の情動判断アルゴリズム外の表現です』



ディノストライダー

 ヘキサギアの歴史はイコールで軍用機体の歴史として語られることが多い。ヘキサギア機種区分の絶対的な枠組みとして扱われる世代の扱いも、軍用機に搭載された制御系とゾアテックスの有無による部分が大きい。
 しかしそんな風潮の中でも民生ヘキサギアは存在したし、軍用ヘキサギアの仕様に引きずられながらも少なくない機種が生産された。

 世界の荒廃に伴うインフラ崩壊の影響は多岐にわたり、例えば交通は国家解体の影響により淘汰が進み、個人レベルでの移動手段確保の重要性が高まった。ヘキサグラムの希少性の一方で、ヘキサグラム規格がもたらす汎用乗用機械の需要は常に求められていた。
 ディノストライダーはそういった需要の中で、第二世代ヘキサギア普及期に軍用ヘキサギア資材を流用して生産された機体である。
 本機は不整地の踏破性と、航続距離への負荷軽減を目的として獣脚類恐竜の身体構造を模倣した設計を持つ。同時に使用部材量を抑えることで流通価格を抑え、この時代の一般市民でも入手が容易くなるよう配慮された。
 本機は軽量な機体構成と接地面積の少なさから来る地形適応力、さらに平坦な地形では一般的な装輪車両と同等の機動力を発揮しうる変形機構を持つ。これらの配慮から総人口が減少したこの時代の民生工業製品としては販売記録を伸ばしたが、軍用機分野では同時期にスケアクロウ・タイプが存在したことで需要の取り合いになったと記録には残る。

・頭部~頸部
 二輪車形態での風防として機能するセンサーターレット。ヘッドライトが付属。
 オプションの懸架を想定されており、ビークルモード時に用いる装輪機構の重量との釣り合い次第では大きな装備も搭載しうる。

・胴体部
 軍用ヘキサギアにも採用された強固なフレームを採用。
 操縦ブロックは簡易な構造で拡張性大。将来的に登場する制御筐体の搭載も想定しつつ簡便な操作性。

・腕部
 単純な構造で価格を抑えつつ作業性を確保。車両形態での転倒防止機能も完備。
 物騒なこの時代に必要な戦闘オプション装備も可能。初期装備の電磁吸着ハンドは高い作業性で旅をサポート。

・脚部
 最新技術を採用した二足歩行ユニットにより不整地でも装輪車両に迫る速度を発揮可能。車両形態での車止めも兼任。
 破損時の修理はメーカー保証。(■■■■年までを予定)

・尾部
 希少な民間ヘキサグラムのやりくりを助ける小型ヘキサグラムストレージ二基を搭載。民間仕様としては高グレードの通信システムも搭載し遠出にも最適。

(ロールアウト当時のメーカーカタログより抜粋)

 本機の運命に変化が訪れるのは生産が終わり、開発メーカーも倒産した後の時代であった。その時代の出来事こそ、新型AIの台頭とそれによる新技術「ゾアテックス」の普及であった。
 本機を始めとしていくつかの民生ヘキサギアでは、機能追究の過程でその構造に動物を参考にしたものがあり、KARMAあるいはSANAT代理体によるゾアテックス発動に対応したものがあった。これらの機体は第三世代ヘキサギアの誕生以後、軍用ヘキサギアを用いる勢力からの注目を集めることとなる。
 ディノストライダーは元から不整地での行動能力を重視して設計されていたことから、ゾアテックス運用にも耐えうる機体強度を備えており、ゲリラ戦に適した軽ヘキサギアとして軍事的需要が高まった。時には民間で運用されている機体の強奪や、アセンブルデータを参考にしてのジャンクからの建造も行われたという。
 元来民生機である本機がKARMAやSANAT代理体を搭載できる機会は限られている。準第三世代機となった場合でも機体自体に高い攻撃力を持っているわけでもない。しかしそれが脅威になり得るという事実が、ゾアテックスを発動できるヘキサギアとアーマータイプを装着したガバナーという兵が跋扈するこの時代の恐ろしさを物語っているのではないだろうか。


『配備地点に到達』
「私達は機体セッティングのために出遅れたな……。すでに戦闘は始まっている」
『我々の装備は貧弱です。期待するものもいないでしょう……』
「卑下することは無い。重要なのは装備よりもどこで何を為すか、だ。――見ろ、あれは友軍の航空ヘキサギアだ。敵に追われているようだが」
『リンクが形成できません。形状照合では68%の確立でレイブレード・グライフだと判断します』
「誰でも構わん! 私達よりも強い誰かのための『一瞬』を生み出す! 仕掛けるぞ!」
『しかし我々の生存確率が絶望的です』
「『我々の生存』とは、人類を生き残らせることだろうが!」
『――――!』


《戦闘報告
 リバティーアライアンス所属 ロバート=ベッカー軍曹
 行方不明:戦死判定
 装備の回収に成功
 KARMA〈アズール〉はフォーマット後再配備。搭載機体〈ディノストライダー〉は接収
 以上――――》

BATTLE POINT

Mobility 機動力・運動性能
40
Offensive Power 火力・有効射程性能
15
Defense Capacity 装甲・耐久性能
10
Battle Endurance 継続戦闘能力
80
Search Capabilities 索敵性能
Special Abilities 特殊技能
40
TOTAL 総合ポイント
200

作品応募動機・コメント

 今回のMISSIONの状況が提示された時に、真っ先に目についたのが先の「熱砂の暴君からさほど時間が経っていない」という点でした。あの激闘――いやほんと大激戦でしたね――の中で傷を負いリベンジを誓う者達は必ず存在するだろうと、即座に感じたものです。
 先の戦いで苦渋を味わった身なら強力なヘキサギアを持っていることは無い……現地で普及している機体を得て、それに相棒たるAIを載せ直して参戦するだろう。そこまで考えたとき、MISSION前日にぱぱっと形にしていた機体にその設定が宿りました。それが、本作ディノストライダー完成までのあらましです。

 作っている間のイメージとしては「身近な存在」というのがありました。バイク型に可変出来ますが、バンディットホイールのようなオラオラなマシンというよりかはちょっとしたお出かけに使うスクーターのような感じで、ラプトル体型ですが気性も大人しいいわゆる「ダチョウ恐竜」のイメージですね。
 そして作中世界ではゾアテックスという技術体系がありますが、それが無くとも動物の身体構造の合理性を盛り込んだ設計は存在しただろうし、それがゾアテックスの普及後に注目されたら? という問いも含ませてみました
 リベンジなるか、砕け散るか。どうにもこぢんまりとしたヘキサギアを作ることが多い自分をして最小クラスの一機を駆るベッカーがどうなるか、自分はここまで書いた後の余録として見守りたいですが、皆さんの記憶の端にも留めて頂ければお互い楽しめますね?

GOVERNOR DATA

COMMENT

MISSION2では二作目
第二世代も第三世代もそれ以外も、戦場で如何なるドラマを描くかが重要になってきたヘキサギアワールド。いろいろ挑戦してみたい時間帯でありますなあ

参加者一覧へ戻る