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MISSION 02 GOVERNORS ミッション 02 魔獣追討 参加者

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スケアクーロン&マッチ / チーム:セルナ&グレフ Op.魔獣追討

SPEC

TYPE 急造後方砲撃用中型機&強襲用小型機
SIZE Standard HEXA GEAR class
WEAPON ○スケアクーロン
・マシンガン
 スケアクロウに標準装備されるものと同一。弾倉追加などの改修は全く行われておらず、頼りない装弾数なのは相変わらず。胴体部の可動でごまかしているものの、基部の可動性能は低く本来の射角は狭い。
 ガバナーが取り外して使う場合を見越して、あらかじめグリップパーツが接続されている。

・グラウンドチェーンソー×2
 同上。マニピュレーター部にセットされたことで、啓開等の作業にしろ格闘戦にしろスケアクーロン自身が有効に活用しやすくなった。
 格闘用兵装としての破壊力は現在でも十分に通用する部類だが、そもそも本機が格闘戦のレンジに入られることを良しとしない機動性能であるため、使用機会は非常に限られるだろう。

・ヘキサグラムストレージ×2
 同上。プラズマキャノン使用にあたっての生命線である。

・ガードバケット
 スケアクロウに付属するプレート状パーツを流用したもの。
 基部で表裏を反転させることでガードプレートと作業用バケットの2モードを使い分けることが可能。セルナ曰く、「龍の喉元にはなんかこう……、あったほうがいいじゃん?」とのこと。
 なお、意図した挙動ではないものの、バケットモード時は頭部との間で咥え込むような動きが可能。何かに使えるかもしれない。

・小型連装高角砲(大×2、小×2)
 急造で取り付けられた兵装。ジャンク品として出回っていた旧式の兵装であり、本来の用途からするとかなり無茶苦茶な取り付けられ方をしている。
 マシンガンと似たり寄ったりか多少大口径の実弾砲で、連射速度は劣るが貫通力・破壊力・有効射程はこちらが上である……と言えば多少マシに聞こえるものの、結局のところ現行のヘキサギア群に大きく有効とは言い難い。先述の無茶な取り付けのために本来の給弾機構が機能しておらず、こちらもまた装弾数が少なくなってしまっている。

・コネクタ部改造プラズマキャノン
 頭部に搭載された本機の主兵装にして、欠陥だらけの本機を象徴するこれまた欠陥兵装。
 本来駆動部を繋ぐコネクタである部分に砲身パーツを接合することで、駆動のために送られる電力を無理矢理プラズマキャノンのエネルギーとして利用する。似たような発想で作られた「無茶な機構の射撃兵装」は少なからず例が存在するが、後述するように本兵装は無茶度合いではかなり上位に位置すると思われる。
 砲身パーツの構造は非常に単純かつパーツ自体のサイズも小さく、ぱっと見はよくあるヘキサグラム規格部品がそのまま露出しているようにしか見えない。そして本来この機構では(ボルトレックス等で採用されている)超小型プラズマキャノンにも及ばない程度の威力にしかならない。
 だが本機の場合、ヘキサグラムストレージからの大量のエネルギー供給により威力を増したうえでの連続射撃、あるいは実質的な照射(掃射)に対応。同一部位に瞬間的に撃ち込み続けて堅牢な装甲にも有効打を加えたり、胴や首の広い可動範囲を活かし広範囲を一気に焼き払うことが可能である。
 ただし、代償として砲身パーツ並び本体にかかる負荷は大きく、使用時は各部フィンを展開しての放熱を行う必要がある。それでもなお連続使用には制限があり、使用時間と比べて長大なクールタイムを必要とする。さらにはクールタイムを十分にとってなお砲身パーツ自体の損耗が通常のそれと比べて激しく、作戦行動中に自壊する可能性も0ではない。ヘテロドックスチームの残念な懐事情故に砲身パーツの替えは存在しないため、慎重な運用が求められる。


○マッチ
・グラップルバイト
 獣の顎を形成する本機の主兵装。牙状の部位に鋭利さはなく、喰らい付いてただ圧壊するための武装である。
 とはいうものの咥える力はきちんと調節が可能で、物体の保持・運搬も器用にこなせる。

・ホールディングファング×2
 グラップルバイト下顎部左右に搭載された牙。形状はグラップルバイトの牙状部位と変わらない。グラップルバイトとは独立して可動し、咥えこんだ相手に追加打撃を加えたり、下顎部と位置を揃えて「受け」の部分を広くとったりと様々に応用される。

・脚部クロー×4
 脚部先端にある格闘用クロー。本来は非常に鋭利なパーツだが、接地部分も兼ねているために多少の摩耗がみられる。それでも攻撃性能は十分であり、組み付いて引っ掻く攻撃もしばしば行う。

・極小プラズマガン×2
 プラズマ系武装の廉価品……というより、コストダウンのためにあれもこれもと簡略化したら最後にはほとんど何も残らなかった感じの兵装。
 威力・射程共に実用圏内外の境をさまよう怪しい性能であり、ガバナーや同等の小型ヘキサギアに対しての牽制用途が関の山。本機がその強烈な獣性(?)のために「獣の本能から外れた武装」を積極的に用いないこともあり、使用機会は非常に少ない。ガバナー騎乗時にお尻に当たってしまう位置にあるのもマイナスポイント。
 欠点ばかりを挙げたが、本機にとって唯一の対空兵装ではある。

・小型プラズマキャノン
 背部に搭載された射撃兵装。通常は頚部で砲口が隠されており、頭部を畳むことで露出する。
 機構としてはスケアクーロンのコネクタ部改造プラズマキャノンと大差なく、本来のプラズマキャノンに比べると口径のわりに性能は落ちている。最大出力であれば(ボルトレックス等の)超小型プラズマキャノンにぎりぎり迫れなくもないかといった威力になるものの、その代償はほぼ全エネルギーを使いつくしての長時間クールダウンである。先述の獣性事情もあって、この兵装もまた使われる機会はごくごく限られる。

・尾部ブースター&ブレードウイング×2
 簡易変形時に使われる各種装備。ブレードウイングを展開してのブースター噴射によりごく短時間ながら滑空が可能(ただし、ウイングで得られている揚力は誤差レベルのもので、ほぼブースター噴射に頼った強引な突撃である)。
 例によって本機の獣性には反する……と思いきや、一気に跳びかかって組み付くのと同じ理屈なのか、射撃兵装群と比べると使用頻度は高い(そして貴重な推進剤の消費によって、チームの懐事情に打撃を与えている)。


○ガバナー:セルナ
・ハイパー・バイブレーション・ソード
 ポーンA1に標準支給されるものと同一。主に対ヘキサギアや一部構造物の破壊に使用。

・(アサルトライフル)
 同上。射撃が苦手との理由からグレフに預けていることが多い。

・刃盾複合兵装
 各種ジャンク品の寄せ集めで作られた複合兵装。盾が腕先に向く防御形態、反転して刃部が腕先に向く
攻撃形態、そこからさらに盾を畳んで振り抜きやすくした形態などに可変する。
 刃部の切れ味はあまり重視されておらず、主に対ガバナー戦で積極的な殺傷を目的としない場合に用いられる(この場合、外部装甲のみの破壊および内部への衝撃ダメージによる無力化が目的となる)。

・スタニングジャック
 こちらも各種ジャンク品の寄せ集めで作られた格闘棒。碑晶質製の打撃部位はVICブレード系のそれに似た色合いをしているが、有しているのは放電機能のみである。
 この放電機能によりヘキサギア(場合によってはガバナー)を麻痺させ動きを止める効果が期待できる。……が、充電に要する時間が長いため一度の戦闘で放電を使用できるのはせいぜい1、2回。また、彼らの交戦経験上、効果が確認できたのは中型機までであり、今作戦でぞろぞろ登場するであろう一定以上の大型機に通用するかは未知数である。
 放電機能を除外しても碑晶質の頑丈さから格闘棒として十分な性能があり、刃盾複合兵装と同様の用途で対ガバナー戦に用いられる。


○ガバナー:グレフ
・ハンドアックス
 ポーンセンチネルに標準支給されるものと同一。実際のところ格闘戦で積極的に用いられるケースはまれで、むしろ隠し機能であるキャノンモードで小型煙幕弾などの発射に用いる場合が多い(グレフ曰く、「装弾数も少なく採用できる弾頭も限られ、本来のアックスとして用いると砲身がひん曲がる恐れがある。なるほど隠し機能だ」とのこと)。

・ショットガン
 同上。

・ラージマニピュレーター
 右上腕下部より下に装着された義肢(特に掌部)。物資調達難から一時的に人型機械用マニピュレーターで代用した名残で、何度か通常の義肢を手に入れる機会はあったものの「コレの使い勝手も案外悪くない」として使用し続けている。
 大型化した掌部によって本来ガバナー用ではない一部の大型兵装を握って使用できるほか、単純な殴打や握撃も対ガバナー戦では十分な威力となる。
 パラポーンではなく義肢操作用以上のBMI技術も使っていないグレフが、アックスキャノンモードや右肩ラックの兵装を有効に使うためのコンソールの機能も内蔵されている。

・(アサルトライフル)
 セルナから借り受けて(もとい預けられて)いる兵装。右肩ラックに懸架された状態でそのまま射撃に用いられることが多い。
PARTS ○スケアクーロン
・ヘキサギア:スケアクロウ
・ 〃 :ブースターパック001(ヘキサグラムPCのみ使用)
・M.S.G:連装砲

○マッチ
・ヘキサギア:ブースターパック001

○ガバナー:セルナ
・ヘキサギア:ポーンA1
・ 〃 :パラポーン・センチネル
・ 〃 :ブースターパック001
・ 〃 :スケアクロウ
・クリアランナー加工パーツ

○ガバナー:グレフ
・ヘキサギア:パラポーン・センチネル
・ 〃 :ポーンA1
・ 〃 :ブースターパック001
・M.S.G:フレキシブルアームB
・ 〃 :コンバートボディ(FAハンドのみ使用)


○撮影用小物
・ヘキサギア:ミニフライングベース<リバティー・アライアンスVer.>
・M.S.G:フレキシブルアームA
・ 〃 :フレキシブルアームB


いずれのキットも総計としては1キット分のみ使用。

機体解説

○スケアクーロン
 第2世代型ヘキサギア:スケアクロウの改修機。一夜の活躍が一部で伝説のように語り継がれる「バニティレックス」を意識して改修された本機は、まるで長大な体躯の龍のようなシルエットを持つに至った。
 本機はスケアクロウ一機と多少の予備・拡張パーツのみを組み替える形で改修されており、武装等もスケアクロウのものを引き継いでいる。…つまり本来の武装は支援機としてのそれであり、大型ヘキサギア群相手に有効とは言い難いのだが、コネクタ部改造プラズマキャノンの搭載により、運用上の難と引き換えにヘキサギア同士の戦闘でも十分通用する火力を手に入れた。
 基本的な改修は以上の通りだが、今作戦への参加にあたり改めて外付け火器が増設されている。
 胴・首部の柔軟な可動による広い射角を活かした狙撃・掃射が本機の持ち味である。一方、脚部パーツは可動が制限されてしまっており、機動性能は劣悪。腕部搭載のグラウンドチェーンソーにより最低限の格闘能力は有しているものの、基本的に一定レンジ以内に敵機を近付かせてはならない機体である。
 後部にシートおよびコンソールは用意されているものの、KARMAの制御により自律行動およびガバナーとの連携が高いレベルで可能。移動性能の劣悪さは先述の通りであるため、直接制御を必要とする場合以外に搭乗のメリットはない。
 スケアクーロンの名の由来は、各地で脅威として噂になるあんな竜やこんな龍やそんなdragon……まとめて九龍(クーロン)をも脅かす存在たれ、という願掛けとのこと。
 搭載AIはKARMA「チョリョ」。ガバナー:セルナのバディであり、温厚かつ思慮深い性格。セルナのLA入隊時から支給スケアクロウの搭載KARMAとして、そしてヘテロドックスとなった現在に至るまで共に歩み続けてきた。KARMAとして特に機能が劣るということはないが、長い間スケアクロウに搭載されていたこと、本機は外見こそ龍をある程度模しているが各部パーツは結局スケアクロウのそれであること、何より龍は空想生物…つまり発現すべき獣性が掴めないことなどから、本機においてゾアテックスは今のところ発動していない。それでもけなげに龍としてふるまおうとする姿が見られるようだ。
 先述のように正式なガバナーとして登録されているのはセルナなのだが、セルナの意向により極々一部の上位権限を除いてグレフの指示にも従いうるように設定されている。これに伴い、グレフのアーマー内環境維持等の補佐も行っている。

○マッチ
 第3世代型(?)小型ヘキサギア。ヘテロドックスとなった後のセルナたちが戦闘跡地のジャンクから回収した機体である。
 犬を模したと思われる機体で、顎部・脚部に格闘兵装、背部に2種の射撃兵装と武装バランスもまずまず。小型ゆえの低出力などから各武装の性能は良くて平凡止まりだが、小回りが利くことを活かしたガバナーとの挟撃・連携で真価を発揮する。
 各挙動はまさしく獣そのもので、ゾアテックスが発動しているのでは?とも考えられている。しかしその高い獣性(?)の弊害なのか、余程指示されない限りは格闘兵装にこだわり、射撃兵装はまるで使用しない場合が多い(意図的に偏った教育をしない限り、通常のゾアテックス搭載機の獣性付与でこのような挙動はまず見られない)。飛行している敵機に対して届かない跳びかかりを繰り返し、数分後思い出したようにプラズマガンを使用した、なんて例も。
 頭部を折り畳むことで砲撃形態、さらに脚部を畳むことで簡易飛行形態へ可変することが可能。
 背部には搭乗スペースがあるものの、コンソール等がないため直接操作ができるわけではない。また、プラズマガンの射線を遮ってしまうなどの欠点もある。しかし、機動性能はガバナーを乗せても十分であり、移動の足として使われる機会は少なくない。
 搭載AIは機体名も兼ねた「マッチ」。セルナ、グレフいずれのバディでもなく、チョリョの制御ドロイドでもなく、AIの種類は不明。…というのもこの機体もといAI、コミュニケーション言語が全てワンだのガウだの犬の鳴き声を模したもの。先述のようにそもそもが戦場での拾い物なのだが、起動時点で犬言語、こちらの言葉は理解しているようで最初から言うことを聞いてくれる、しかし先述のゾアテックス発動可能疑惑によってKARMA疑惑も浮上(本当にKARMAなのであれば本来のガバナーだとかマスターブートレコードだとかは大丈夫なのか?という話になってくる)、と何もかも謎だらけ。とりあえず修理以外の改造は嫌がるそぶりを見せているが、野の獣が変化を受け入れないだけなのか、それとも…。
 ちなみに名前の由来は、セルナが提案した「ポチ」とグレフが提案した「マックス」の折衷案。

○セルナ
 ポーンA1系のアーマータイプを身につけたガバナー。10代後半~20代前半とみられる。元LA所属で、当時は新兵としてスケアクロウとKARMA:チョリョを支給され各任務に就いていた。
 LA…すなわち企業連合軍だが、各兵装こそある程度共通のものが回されているものの、軍事勢力として一体化がされているわけではなく、独自に軍備を整えている企業もある。セルナが入隊することとなったのはそういったLA内の一部勢力・企業であり、VF打倒のために手段を選ばない過激派であった。元々大仰な思想のぶつけ合いに興味はなく、「明日の食い扶持を稼ぐため」「そのついでに力なき人々を守れたりするなら多少生きがいにもなるだろう」というお気楽な理由で入隊したセルナは、過剰な殺傷や破壊活動、民間人の犠牲をいとわない隊の行動方針が自分に合わないと感じるようになっていく。
 そしてある日、捕虜としたVF兵――グレフへの過剰な拷問を目の当たりにし、彼とチョリョ(が搭載されたスケアクロウ)を連れ出して脱走。現在はヘテロドックスとして生計を立てている。LAという大きなまとまりで見ればそこまで悪感情があるわけではないとのことだが、今のところ再度LAに関わる気はないようだ。
 武装はかつて支給されたポーンA1の標準装備の他、ジャンク品から組み上げた刃盾複合兵装およびスタニングジャックを使用。格闘戦を得意とする一方、射撃は全くと言っていいほど不得手であり、アサルトライフルもほぼグレフに預けている。
 左腕部の色が違うのは、かつて外装破損時にパラポーン・センチネルの物を利用して修復された名残。本人は五体満足である。

○グレフ
 センチネル系のアーマータイプを身につけたガバナー。30代前半とみられる。元VF所属で、かつては別のガバナーが駆るヘキサギア(SANAT代理体あるいは鹵獲KARMA搭載機)のサブガバナーとして各任務に就いていた。
 MSG傘下の都市で生まれ育ち、両親も早い段階でSANATの方針を受け入れ情報体となった中、VFへの入隊はある意味必然の流れではあった。しかし情報体化そのものは受け入れきることができず、「万が一のための」バックアップも断り続けて日々任務に就いていた。
 そしてある日、上官が「相手の意思に反した情報体化」を行っているらしいことを知ってしまう。一方で、情報体化の時期こそ自由だがバックアップさえとらないというのはSANATの理念を理解しているのか?と同僚に咎められる。悶々とする中就いた任務でグレフは大きく負傷し、捕らわれてしまう……。
 その後の経緯はセルナの項の通りだが、戦闘中の負傷および拷問により右腕が一部損失および壊死しており、最終的に上腕下部より下を義肢とすることになった。あの日に吹っ切れてVFに心残りはないと口にするものの、何かまだ引っかかている部分があるようにも見受けられる。
 武装はかつて支給されたセンチネルの標準装備が主。義肢のラージマニピュレーターを格闘に用いたりヘキサギア用の一部武装を奪い取って使用したりする場合もある。セルナから預かっているアサルトライフルも含めて射撃兵装の効果的な運用に長けるものの、格闘戦は苦手だとは本人の弁(セルナ曰く、右手でぼこぼこステゴロかましておいて説得力がないよとのこと)。



―――――――――――――――――――――――――



<さて、こんなところでしょうか…>
「おー、チョリョー。何やってんの?」
<あ、お帰りなさい。今作戦参加にあたってのこちらの戦力申告ですよ。急遽結成の防衛部隊だからこそ、各員の戦力は知っておきたいでしょうしね>
「そういやそんなの出せって言われてたっけ」
<まったく…>
「あ、で、機体[カラダ]の調子はどうよ?」
<元の機体[キタイ]を組み替えただけですからどうということは……と言いたいところですが、なまじあちらのパーツ配置に慣れてしまったせいなのか多少違和感がありますね>
「…まぁ、かなり無茶苦茶に組み替えたからなー」
<(『搭載された機体の構成に対して違和感を感じる』…というのは本来おかしいのですが)>
「なんか言ったー?」
<いえ、別に>
「一応その機体、龍をイメージして構成してあるんだけどさ。例のぞ、ぞでぃ…」
<ゾアテックス>
「それ! 機能しないかなーって」
<……。ダメですね……>
「そっかー…」
<あっ! その、セルナの機体構成能力がどうこうというわけではなく、その、龍というと空想生物ですから、適した獣性のイメージが掴みづらいと言いますか!>
「……」
<りゅ、龍ってどう鳴きますかね!?>
「えっ!?」
<えっ!?>
「何やってんだキミらは…」
<ワンワンッ!>
「お、グレフ、マッチ、おかえりー」
<お帰りなさい>
「ただいま。さて、結果報告させてもらうと、各弾薬とヘキサグラムは見積もり分無事調達できた。ただし、内ヘキサグラム5基分についてはあくまで貸すだけだから、作戦終了後にちゃんと再利用可能な状態で返せとのことだ」
「世知辛いねー」
「そっちはどうだ、セルナ」
「…ぼちぼちってところかな。ほい、こんな具合の連装高角砲。あまり強力な装備とは言えないけど、流石にプラズマキャノンと元の装備だけってのよりはマシになるでしょ」
「…もう少し威力が欲しかった感はあるが、射程に関しては砲撃機として一応実用圏内か」
「あ、専用弾薬は既に手配してあるからそっちの心配はご無用。取り付けは現物届き次第急ピッチだね」
「…ひとまず今やれることはやったか…。セルナ、装備が届くのは?」
「3、4時間後を目安にって言ってた」
「そうか、…一度横になっておいたらどうだ?」
「そうさせてもらうー、おやすみ~」
「おやすみ」
<おやすみなさい>

~~~~~~~

「しかしまぁ、なんでこんな依頼受けようなんて言い出したんだか」
<セルナですか?>
「あぁ。『一宿一飯の恩義ってやつよ~』ってのはまぁ、物資のやりとりにしろ依頼の報酬にしろ、それなりによくしてくれた街だったとは思う。だが、今まで行く先々でLAやVFが絡みそうな依頼は避けてきただろうに」
<なんで今…、でしょうね>
「俺たちは今、どことも繋がっていない。俺たちだけのチームだ。依頼者にせよ敵にせよ、別にどこの勢力かどうかなんて関係ない。ただ、実入りが良くて、……できれば俺たちが味方していいと思えるとこで、後腐れなく倒せる敵で……。もうあいつらは関係ない、俺はこうして、俺なりに生きていくって決めた、…ハズなんだ…」
<……>
<ガウッ!>
「おっと、装備が届いたか。さて、セルナを起こしたものか…。 おーい、お疲れさん、ひとまずそっちの方に運んでくれー!」

~~~~~

<クゥーン…>
<何者なのでしょうね、あなたは。セルナたちの言うようなどこか壊れてしまったAIなのか、それとも……>
<……>
<あなたの声が聞けるといいのですが>
<…………>
<…………>


~~~~~~~~~~~~~~~~~


「よし、とりあえずチョリョはこの位置でほぼ固定なー」
<了解です>
「で、グレフはチョリョの死角になりやすい位置をカバー、っと」
「あぁ」
「そしてウチらは前線でそもそも敵を近づけさせないようにする、って感じか」
<ガウッ>
「まぁ、チョリョの役割が変わったこと以外は普段とそこまで変わらない布陣だな」
「『戦闘はあくまでVF、LAいずれかの勢力が我々の都市に危害を加えると判断した場合に限られる。通達があるまで攻撃は許可しない』…っと。何事もなければそれで万々歳だ」
「できればそうなることを願いたいな」
「あ、でもそれだと気合い入れて準備した分が実質無駄か! 参加賞ぐらいもらえないかなー」
「…なぁ、セルナ。もう一度聞きたい。どうしてこの依頼を受けたんだ?」
「ん? ……んー、一宿一飯の恩義と――」
「おい」
「そこは実際一番の理由よー? 実際のところ一宿一飯以上お世話になったし、そこの人たちを守りたいってのがまず第一だ。あと――」
「あと?」
「マッチにめっちゃにらまれた」
「マッチ?」
「なんかもう、いっそ吠えてくれた方がいいよってくらいめっちゃにらんでくるの。『受けたい理由はちゃんとあるのに逃げるのか』って言わんばかりだった。そうしたらなんか、ここで腹括らなきゃなって
。…じゃあ質問返しだ、グレフはどうなのさ」
「俺は……。腹は括り切れてない。…ただ、いっそ覚悟せざるをえなくなるだけの切っ掛けが欲しかった、だから乗った。…こんな答えですまない」
「いいじゃん、それはそれで。どうするのが正解か分かってるなら、偉い人がスーパーコンピューターに答え詰め込んでくれてるさ。なー、チョリョ」
<えっ、私に振りますか!?>
「さて、各員位置につきますかー。チョリョとグレフには一歩も近づけさせんよー。よっしゃ行くよマッチ!!」
<ガウガウ!!>
<お気をつけて!>
「…得意レンジの都合とは言うが、ガバナーとKARMAがこう距離を置いていいものなのやらどうやら……。信頼故、なんだろうか…」
「あの、グレフ」
「どうした」
<龍はどのように鳴くでしょうか?>
「……。ガオーッとか…?」
<ガオーッ>
「…すまん、今のは忘れてくれ…。…よし、お互い全力を尽くそう、チョリョ」
<えぇ>

~~~~~

<(グレフがこぼしたように…、セルナは私との繋がりをどう考えているのでしょう。ガバナーとKARMAは信頼関係で結ばれるべきだ、と私の中の原初命令には刻み込まれています。しかし、あくまでそれはガバナーを最上位としてのものであり、完全に同等であるべきではないはずなのです。けれど、セルナ達はともすれば私をヒトのように扱い、私はその心地よさに甘えてしまっている…)>

<(一方で繋がりを断つための戦い、一方では繋がりを守るための戦い)>

<(今作戦で現れるだろうと噂される、レイブレード・グライフなる機体。鷲獅子[グライフ]の獣性を宿し、使いこなしているとされる機体。……私が勇気を、覚悟を持てたなら、この身に「龍」を宿せるでしょうか)>


遥か遠方で、戦火が上がった。

BATTLE POINT

Mobility 機動力・運動性能
21
Offensive Power 火力・有効射程性能
73
Defense Capacity 装甲・耐久性能
32
Battle Endurance 継続戦闘能力
43
Search Capabilities 索敵性能
Special Abilities 特殊技能
50
TOTAL 総合ポイント
254

作品応募動機・コメント

 な ん だ 上 の 怪 文 書 は
 テンションの赴くまま書き連ねた所、全くもってわけのわからない機体解説(?)ができあがりました。読んでくださった方々に厚く御礼申し上げます、そして貴重な時間を奪ってゴメンナサイ。
 うっかりミッションストーリーに採用されてしまった場合は、設定と矛盾しないネタとして面白そうな部分だけをケガをしないように上手に切り取ってお使いくださいませ。
 コネクタ部改造プラズマキャノンはみんな大好き3㎜穴が見立てようによっては砲口に見え…る?というネタです。設定的にはだいぶ無茶ですね…。
 特に性能も高くない中型機&小型機+ガバナー2人であればスタンダードクラスでよさそうかな、と思って投稿しておりますがはてさて。合計値としたものか平均値としたものか迷って数値はだいぶ適当です。特殊技能は連携能力の高さを評価してですね。
 作品名末尾に「OP.魔獣追討」とありますが、今作戦での顛末が未言及(もしくはうっかりストーリーに登場したうえでうっかり生存)であり次作戦舞台の時間的・空間的距離が離れていなければ、改修したうえで再登場させる…かもです。布石を打っておくとか我ながらズルい。

GOVERNOR DATA

  • NAME紀伊 芥貴
  • SNS
  • UPDATE2019/04/15

COMMENT

 サツバツ世界もふんわか世界も好きな半端者。

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