ホーランド
SPEC
TYPE | 特殊実験型(表では索敵・砲撃機) |
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SIZE | Standard HEXA GEAR class |
WEAPON | 通常兵装 ・三連装砲×2 実弾を発射する。弾頭を切り替えなければそこそこ連射できる。通常弾頭で射程は30000m程。誘導弾頭ならば300km。 ・二連装高速砲×2 実弾を三連装砲より早く連射することが可能。通常弾頭で射程10000m。瞬時にビーム砲に切り替える事ができる。 ・特殊ビーム砲×2 主に走行中の障害物や地雷除去に使われる。有効範囲は250m程だが、範囲内ならビームを好きなだけ曲げることができる。攻防一体の装備でホーランドの数少ない近接用武装でもある。実は正式名称はゼルフィカール。 ・チェーンガン レイブレード・インパルスについているものと同型。後方の敵に対処するために後ろに設置された。 ・指向性超長距離探知機×2 ホーランドの耳の様な部分。ほぼ金属探知機だが、敵味方の識別と対象の概形判別ができるため、このような名前となった。有効半径は750kmだが有効角が30度までしかない。 ・高性能レーダー×2 頭部側面に左右1基ずつ付いている。有効半径は450km。 ・通常レーダー×3 特殊ビーム砲の外側に各1基ずつ、しっぽあたりにオートマチックグレネードランチャー型の物が1基存在する。索敵範囲の補助やマルチロックオンの分担、緊急時の予備レーダーとしても扱う。 アダプターさえあれば他の機体にも取り付けられ、ホーランドから即座にデータを共有できる為、柔軟な活用を期待できる。 追加兵装 ・ロングレンジライフル×2 射程30000mの実弾銃。貫通力が高い。緊急時にはガバナーが直接砲身のグリップを握り射撃を行う。 ・ロングレンジビームライフル 射程30000mのレーザー銃。こちらも貫通力が高い。こちらも緊急時に手動で撃てるが、グリップはロングレンジライフルの物を使用する。銃身が頑丈な為、いざという時には打撃武器としても使用可能。 ・フレキシブルシールド×2 主にガバナーや、機体の肩を守るために使われる。 ・追加通常レーダー×2 ロングレンジライフルの外側に各1基ずつ付いている。そのほかは通常レーダーと同じ。 ・レイファランクス×2 極秘裏に開発された新兵器。秘匿の為バトルポイントにも反映させない。 ホーランドの〈耳〉を前に向け、特殊ビーム砲の砲身にヘキサグラムをはめると発射準備が完了する。その為通常時はレイブレードの反応が出ない。更に使用後は無茶をした上での暴発と処理できる。 レイブレードを基にした新兵器のテストモデルで、崩壊寸前のヘキサグラムを直接相手に打ち込むものとなっている。 射程はヘキサグラム1つにつき25m程だが1つ足すにつれ射程が2倍になる。更に、砲撃形態をとり演算をすべて火器管制に回せば長距離でもマルチロックオン可能となっている。 ホーランドに積んであるヘキサグラムは他の機能に回す余裕がない為ヘキサグラムは外部から調達する。基本は味方か業者に頼む。 |
PARTS | ヘキサギア レイブレード・インパルス MSG連装砲×2 同 リボルビングバスターキャノン 同 グレイヴアームズ メカサプライ フレキシブルアームB 同 エクスアーマーA 同 プロペラントタンク角 |
機体解説
機体解説
この機体の特徴といえば、大きな〈耳〉であろう。これは指向性超長距離探知機であり、高性能レーダーと合わせることで1機体としては破格の索敵能力を持つ。それに付け加えかなりダウンサイジングされた超長距離砲をいくつか装備している。〈耳〉を動かすしぐさはかつての“兎”の様で、どこか愛くるしさを感じる。
戦闘スタイルは、まず超長距離からの精密な射撃で敵より早くダメージを負わせ、お互いの射程内に入ったら高速移動しながらの精密射撃。近接では特殊ビーム砲で周りを薙ぎ払い距離をとる。といった感じである。これを可能にしている要因の一つがレイブレード・インパルスが元々持っているグラビティ・コントローラーでの反動打ち消しである。
装甲を頑丈にしたり、トルクを上げていたりと、ネーミング元の兎の様な身体的特徴もある程度見受けられる。
装備自体は前々から完成していたが、個人や個KARMAで扱うには無用の長物ということで、拠点防衛以外での採用を見送られてきた。だが2年前、あるガバナーが鹵獲したKARMAが高度な演算を並行して行える事が判明したのに加え、そのガバナー自身が作戦指揮を執るのに適した人材であった為、絶好の機会だとして前述した武装のテストベッドとしてホーランドが構築され、ガバナーを登録させた。
現在はロップのみがこの機体の管制を完璧に制御でき、その弱点(ヘテロドックスの誘導やゾアテックス)を補えられるガバナーの中で最も信頼関係が築けているのがカズキの為、他にこの機体を扱おうとする者はいない。
この機体はアーマータイプも専用に改造されており、見た目こそ普通のポーンA1だが、ヘルメット内の映像投影の精度向上や、専用コンソールパターンなど、軌道と砲撃の両立を最適化されたものになっている。ポケットのうち一つは三連装砲用のジャミング弾が入っている。
この機体には、ニアゾアテックスモード(サブカット1)、ファーゾアテックスモード(メインカット)、ビークルモード(サブカット3)、移動砲台モード(サブカット2)、固定砲台モード(サブカット4)と5つのモードがあり、基本は移動砲台モードで戦っている。追加兵装をパージすればモード数は2つに戻る。余談だが、ロップは固定砲撃モードになるのを恥じらうが、幸いな事に滅多にそのモードの出番はない。
搭乗ガバナー
ハヤセ・カズキ
若くしてレイブレード・インパルス級の機体を駆る期待の新星。
「気のいい兄ちゃん」とよく呼ばれ、性格は温厚。
開発部にいるハヤセ・フタバの兄である。
元はスケアクロウ乗りのみで構成されていた精鋭部隊「アサルトクロウラーズ」の隊員で、度々戦火をくぐり抜け順調に戦果を挙げていた中、2年前、3機のボルトレックスを仲間との連携で見事倒した為、(表向きは)MVPとしてホーランドが与えられた。
彼にはいくつかあだ名があり、マスタークロウラーやオタクロウラーなどが有名なものだが、彼の最強の武器を表す“無敵の友人”というものもある。彼の人柄や適度な積極性、過度なカリスマ性といった多くの要因から、リバティー・アライアンスで彼と友人でない人は4割を切っている。ヘテロドックスにも一定数、噂ではヴァリアントフォースにも友人がいるとされる。
ゾアテックスモード時の機体制御はほぼマニュアルな為、他のレイブレード・インパルス級の操縦者やKARMA達のアドバイスをもらい、上達中。
ロップから度々アプローチを受ける為、彼女の“気持ち”に気付いており、また彼女の笑顔を守るためなら色々な手間や無茶を惜しまない。相手が人間でないとかそういう類は割と気にしない。
搭載KARMA
ロップ
彼女自身は兎を基にした人口知能と言っているが実のところは不明。思考回路はだいぶ人間的である。しかしネーミング元の兎のように穏やかで非攻撃的かつ純粋。喜んだ時はジャンプしたり走り回ったりする。可愛い。
彼女にはカズキ渾身の出来の美少女型の3DCGの体があり、歌や踊りもできる為、アイドルやマスコット的存在として人気を博している。可愛い。
衣装も、機体をモチーフにした制服風の物の他に、同モチーフのアイドル的衣装もある。カズキの努力が垣間見える。
普段は投影機でバーチャルな体を動かしているが、戦闘では主にコンソールやヘルメット内の映像としても活動する。戦闘中はよくジェスチャーで指示する。健気で可愛い。
戦闘時は主に火器管制やビークルモード時の運転を担当しており、マルチロックオンを得意としている。逆に、ゾアテックスモード時は動きがかなりぎこちなくなってしまう。可愛い。
実はヴァリアントフォースの初期の実験で発生した欠陥品。ゾアテックスへの変形をオミットしたボルトレックスでなら正常に稼働した為、普通のボルトレックス2機の囮として使われていた。そして、カズキ達が倒した3機のボルトレックスの内の1機である。その中でも重度の改造を施されていないため、普段は掛けていないが多数の通信プロテクトを掛けられるように設定されている。
・STORY
「……これが“砂漠の暴君”の詳細と、今回のミッションの概要だよ」
「やはり大変な事になってましたね」
「そうだな」
フタバから話を聞き、表には出さないが落ち込む。
「友人から断片的に聞いてはいたんだが……」
状況を話してくれた友人の人数に迫る程、もう話せない友人がいると確定したので、多少は堪える。普段は楽しい話の3つや4つで盛り上がれるのだが、今はそんな気分になれない。
「私達も行けたら良かったんですけど……」
彼女のウサミミがしょんぼりとなった。残念がっているのだろう。その時はちょうどホーランドが改修中だったので、戦闘には出られなかった。
「気にすることはないって」
彼女は合理的判断だけで物事を考えない。今は正論より励ますのが吉だ。
「でも、今回は参加できるんですから、頑張っていきましょう!」
彼女はその鈴の音より透き通る声に力を込め、サファイアより輝きを秘めている瞳でこちらを見た。耳も立っている。
「だな。頑張ろう」
彼女の頭をなでるように俺の手を動かす。すると髪の毛が本物を撫でているかのように反応する。
彼女は少し嬉しそうにした後、いたずらっぽい笑みを浮かべてこちらを見つめてくる。
「今回のミッションが終わったら、ちゃーんと、私を塗り替えてくださいね?」
「分かってるよ」
周りがはやし立てるが、こちらは臆せずに、ありがとう! と手を振り返す。機体のカラーチェンジとCGの色調整ぐらいで恥ずかしがってたまるか。
「……仲がよろしい事で」
「うらやましいか」
「そりゃね。と、前置きはここまでにして、ここからはホーランド関係の話だ。場所を変えよう」
「分かった」「はい」
―その後、ホーランド専用の整備室にてー
「ここならOKだろう」
「だな」「ですね」
「じゃあこれを」
フタバが携帯ディスプレイに映像を映す。と同時にロップにデータを転送する。
「見ての通り、新兵器の資料だ。名前はレイファランクス。かっこいいでしょ」
「凄いですね」
ロップが感嘆するが、それは名前ではなく性能についてであった。フタバはそれに気付かず満足げに話を進める。
「名前から分かると思うけど、これはレイブレードの技術を基にしている説明を見たら大体は分かるだろうから、1分時間を与えよう」
「へいへい」
イメージ映像を傍目にして、文章を流し読む。
「……じゃあ、感想を一言」
「開発陣は狂人揃いだって改めて思い知ったよ」
「それにはひょっとして、僕も含まれているのかい?」
「もちろん」
「言ってくれる」
兄弟でにやりとしたところで、ロップが頬を膨らませる。
「むう。私は蚊帳の外ですか。寂しいですよ。兎は寂しいと死んじゃうんですよ」
「それは太古のドラマでのデマだろ。むしろ兎は我慢のし過ぎで病気になって死ぬらしいからな。お前にもしもの事があったら困るから、何かあったらちゃんとすぐに言えよ」
そう言いながらロップの頭を撫でる。
「もう。ずるいですよ」
膨らませた頬が緩んでしまうのが分かり、我ながらちょろいものだとロップは自身に少しあきれてしまう。
「可愛いなあ、もう」
彼の好みを詰め合わせたCGだから当然だろう。とフタバのみが思う。だがカズキは正確には性格の事を言っているのに彼はまだ気付けない。
「ホーランドに課せられたいわゆる極秘ミッションについての諸々も添付しておくから、デバイスで確認しておくれ。それじゃあ僕は邪魔にならないよう開発室に戻るよ」
「そうか、ありがとな」
相棒としての会話に、戦場なら自分だってこんな感じに話せるんだから。と対抗心を燃やすロップであった。
「……さて、これから連絡でもするか」
カズキは紙製の手帳と通信機を取り出す。
「誰にするんですか?」
彼女のうきうきした感じにつられたのか、にやっと笑ってこう返した。
「そりゃあ。今回のミッションに参加する“友人全員”にだな」
BATTLE POINT
作品応募動機・コメント
レイブレード・インパルスにmsgを1つ加えて別の機体を作ろうとしていたのが発端です。その中で愛着の湧いてきたホーランドを投稿したいと思い、ついでに武装と設定をモリモリ加えました。
ちなみにホーランドは、ウサギの品種のホーランドロップと砲(ほう)陸(ランド)のダブルミーニングです。
GOVERNOR DATA
- NAME幻宮水希
- SNS
- UPDATE2019/03/29